最新デジタル工場が南相馬に/ロボコム・アンド・エフエイコム
工場内からの攻撃も防ぐ
各種システム、各設備をネットワーク化した工場で気になるのが、セキュリティー体制だ。
南相馬工場では、工場内のネットワークと、全般的なデータを扱う上位のネットワークとを分け、2段階で各セキュリティー体制を構築した。工場内ネットワークはさらに各加工ゾーンを分割し、それぞれに攻撃を防ぐファイアウォールを設置する。外部からだけでなく、万が一工場内に侵入して内部から攻撃されたとしても、生産ネットワークには容易にアクセスできない構成という。
ネットワークの構築には、シーメンスのネットワーク機器「スケーランス」を採用した。各設備の稼働だけでなく、エネルギー消費量なども管理する。
また、工場併設でショールーム「スマラボ南相馬」も開設した。AIベンチャー企業とコラボレーションして開発したロボットシステムや、食品産業向けのロボットラインなど、最新のロボットシステムを多数展示する。
「日本のSIerや製造業を支援するのがわが社の役割。参考になる点があれば、どんどん真似してもらいたい」と天野社長は語る。
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)
※この記事の再編集版は、設備財や工場自動化(ファクトリーオートメーション=FA)の専門誌「月刊生産財マーケティング」2021年8月号にも掲載予定です。