[特集FOOMA JAPAN2021 vol.6]食の全領域で自動化に貢献/イシダ
海外で実績ある新製品が国内デビュー
ACP-701には多くのメリットが期待できる
ACP-701は、段ボールを組み立てる製函作業、包装済みの食品を箱詰めする作業、段ボールを閉める封函作業を1台にまとめた機械。最大の特徴は、食品を横に寝かせるのではなく、立てて箱詰めする点だ。
横の場合、段ボールの底面の寸法は袋のサイズの倍数に制限されるが、縦ならば段ボールの寸法の自由度が高まり、パレットに合わせた荷姿にすることができる。
「一見地味だが、物流の効率化やコスト削減につながるため、効果が高い」と力を込める。国内では今年3月に発売したばかりの新製品だが、海外では2018年に先行発売し、50台以上の販売実績がある。国内でもすでに引き合いや受注があるという。
多様な新製品をラインで展示
「フードロス削減」に貢献するのがトレーシーラー「QX-775」。トレーシーラーとは食品トレーをフィルムで密閉する機械で、トレーの中を真空にしたり二酸化炭素に置き換えることで、食品の消費期限を延長することができる。包装不良を検出する新製品の「Ishida-Airscan(イシダ・エアスキャン)」と組み合わせたラインを展示する。
「安全・安心」に関わりが深いのは、生産・品質管理システム「i-FORT(アイフォート)」。食品工場のライン上のデータをクラウドに吸い上げ、稼働状況を見える化することで、ハサップ導入の義務化に対応する。また、X線検査装置の新製品も3機種出展する。その中でも「IX-PD」はセンサーの検出感度にこだわったハイエンド機種で、微細な異物のほか、肉や魚の残骨などを検出したい時などに活躍する。
FOOMA JAPAN 2021では、包装から検査、箱詰めのラインと、トレー包装と検査のラインという、具体的な2つのラインで新製品を紹介する。前者のラインにはインスパイラ-A-CS、IX-PD、ACP-701が組み込まれ、後者のラインはQX-775とイシダ・エアスキャンで構成される。
河村課長は「他にも、実機初披露となる製品もあり、新しいお客さまにも既存のお客さまにも、広く関心をもってもらえるブースにしたい」と語る。
(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)
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