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2023.02.10
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検査と物流の自動化提案が花盛り。新技術も続々

箱空けまで自動化

次々と段ボール箱を開封する西華産業と富士機械の展示

 新型コロナウイルス禍でインターネット通販などの活用が広がり、物流現場の負担が増加した。従来から続く人手不足などの問題も深刻さを増している。そのような状況が続く中、従来よりも作業内容が複雑で高度な作業を自動化する物流向けの提案が目立った。  西華産業富士機械(埼玉県本庄市、堀川光樹社長)は、荷役台(パレット)から荷物を下ろすデパレタイジングと、段ボール箱を開封する一連の工程を自動化した。ロボットアームがパレットに積まれた段ボール箱をローラーコンベヤーに載せる。その段ボール箱をコンベヤーで移動させながら専用レーンを使って開封する。  ロボットアームが乗った架台や開封レーンの下部に車輪があり、移動やレイアウト変更が簡単にできる。箱の大きさが一定であれば1分間に最大15個、不定であれば同10個程度の対応能力を持つ。説明員は「段ボール箱を停止させて開封するシステムが多い。本製品は箱を移動させながら開封するため効率が良い」と話す。

 物流現場での使用を念頭に、協働ロボットで重いものを取り扱う展示も多かった。協働ロボットをブース全面に置いたのはファナック。その中で、25kg可搬の協働ロボット「CRX25iA」の動作範囲を限定して、30kgの重りを持ち上げた。「カタログスペックの可搬質量は可動範囲全体で保証できる最大値。アームをあまり伸ばさず、モーターのトルク(回転させる力)を生かせる位置であれば、より重いものを持てる」(担当者)。  ユニバーサルロボット(日本支社=東京都港区、山根剛代表)は、都内で初めて同社で最大の可搬質量を誇る「UR20」を披露した。関節部分の構造を従来機から見直し、伝達するトルクや稼働速度を向上させた。また、関節の部品点数を約半数にして、メンテナンスなどをしやすくした。今年の夏をめどに正式発売をする予定。

ファナックの展示機は全て、協働ロボット「CRXシリーズ」
ユニバーサルロボットは、「UR20」を東京初披露
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