深刻な人手不足で自動化に熱視線【後編】/米国国際製造技術展(IMTS)2022
米国大手も自動化提案を強化
日系メーカーだけでなく、海外メーカーも工作機械とロボットを組み合わせた展示で、自動化への対応をアピールした。 米国を代表する工作機械メーカー、ハースオートメーションも自動化提案に力を入れる。エントリーモデルの旋盤やマシニングセンタ(MC)を得意とする同社は、主軸サイズ40番の5軸MC「UMC-750」にファナック製のロボットを組み合わせて提案した。 このシステムを担当するジョーダン・ドーティー氏は「ハースにとってロボットとのセット提案は新しい試み。ファナックとコラボし、とにかく簡単なシステムにするよう心掛けた。ストッカー側の起点となるワーク位置と、MC内のテーブル位置を指定するだけで簡単にローディングとアンローディングができる。ジョブショップでも使いやすいシステムで、オペレーターなしでも長時間連続運転できる」と胸を張る。
専用ソフトで手軽な自動化を提案
米国のMCメーカー、ハーコは、「ジョブショップにおける実用的な自動化提案」をテーマに、いくつかの新システムを披露した。 同社が強力に推奨したのは「プロ・コボッツ(プロは『採用』『適用』などを意味する。コボッツは協働ロボット=コボットの複数形)」という、協働ロボットを活用した自動化システムだ。標準パッケージには、システム連動型のMCの自動ドアと二爪式のロボットハンド、プラグ&プレイ(インストールすればすぐに使える)用ソフト、ワークストッカー、ユニバーサルロボット製の協働ロボットが含まれる。専用ソフト「ハーコ・オートメーション・ジョブ・マネジャー」を使えば、専用のプログラミングをしなくても、自動で位置補正などができる。「導入初日から使える」との自信作だ。
――終わり
(ロボットダイジェスト編集部)
※この記事は「月刊生産財マーケティング」2022年11月号に掲載した内容を再編集したものです。