特集・トピックス

――今回のスペシャルセッションのテーマは「これからのロボットの使い方」としました。近い未来を見据えた時に、ロボットがどのように進化し、製造現場はどう変わるのか。そのために今から何をすればいいのか。一つ目のお題は「ロボット技術は今後どう進化する？」です。 稲葉清典氏　現場では、ロボットは難しいと感じている人がまだまだ多くおり、その状況を打破したいと考えています。 　一つ目はセットアップ。協働ロボット「CRX」シリーズは、注文すると段ボール箱で届き、２人で持ち運べるほど軽いです。軽量化は省エネやカーボンニュートラルにつながります。 　二つ目はオペレーション。直感的に簡単に操作できることは重要です。画面上でアイコンを並べ替えるような操作が主流です。さらに進歩すれば、ロボット自身が状況を把握し自分で考えることも可能になるでしょう。それを支えるのがセンサー技術です。一歩進んだ判断するには、人工知能（AI）も重要な技術です。 　また、判断を下すために仮想空間を活用することもあります。仮想空間ではトライ・アンド・エラーを現実の時間よりも早く繰り返すことができます。そのためには計算能力の高い産業用PCが不可欠で、わが社もリリースしています。その最大の特徴が保守機能です。 　ロボットも、使いやすさとともに、生産財としての信頼性が重要で、保守のために世界中で数万台のロボットがオンラインで接続されています。家電のように気張らずに使えるロボットを実現したいですね。