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2022.11.08

海外協働ロボットや樹脂部品など出展【後編】/ジャパン・ロボット・ウィーク

10月19日~21日の3日間、都内の東京ビッグサイト西ホールで「ジャパン・ロボット・ウィーク2022」が開かれた。洗浄総合展や先端材料技術展、表面改質展など7つの専門展を同時開催するイベントで、同時開催展と合わせ、3日間合計で3万6852人が来場した。後編では、会場内に展示されたロボットの周辺機器や部品などを紹介する。

多品種に対応できるフィーダー/NTN

会場で大きな注目を集めたNTNの「TRINITTE」

 ジャパン・ロボット・ウィークでは国内のロボットメーカーの出展はなかったが、ロボットの周辺機器メーカーは複数出展した。

 中でも注目を集めたのがNTNの展示だ。同社は、多品種の対象物(ワーク)に対応できるパーツフィーダー「TRINITTE(トリニッテ)」を披露した。これは、外周に回転テーブルが付いたパーツフィーダーだ。
 通常のパーツフィーダーは、単一の部品をきれいに整列させ、ロボットに供給する。しかしトリニッテでは、ワークをフィーダー外周の回転テーブルに排出。ロボットシステムのビジョンセンサーでその位置を認識し、ロボットのコンベヤートラッキング機能(コンベヤーに合わせてロボットを動かしてワークをピッキングする機能)を使うことでピッキングを可能にする。
 トリニッテには回転角を精密に検出するセンサー(エンコーダー)を内蔵しているため、安定したコンベヤートラッキングが可能だ。ワークを拘束する必要がないため、多品種のワークに対応でき、チョコ停(小さなトラブルによる短時間の稼働停止)なども低減できる。
 「最近のロボットには優れた機能が搭載されており、活用しなければもったいない。昨年の10月に発売した製品で、反響は大きい」とNTNテクニカルサービスの鈴木久登事業部長は言う。
 ビジョンセンサーなどと合わせてシステム構築した状態でも提供できる。

アームカバーに続きカメラカバー開発/テイアイテイ

テイアイテイが開発したテックマンロボット用のカメラカバー

 高機能繊維商社のテイアイテイ(千葉県柏市、竹ノ内至秀社長)は、台湾テックマンロボット代理店のレステックス(千葉県松戸市、斉藤圭司社長)、搬送ロボットなどを開発するベンチャー企業のKeigan(京都府精華町、徳田貴司社長)と共同で出展。台湾テックマンロボット用のカメラカバーを会場で初披露した。この10月に発売したばかりの製品だ。
 同社はテックマン製協働ロボットにも対応するロボットアーム用カバーを製造、販売しており、「アームカバーがあるなら、テックマンロボットの手首に標準搭載されるカメラのカバーも欲しいとの要望が多かった。まもなくメーカー公認の周辺機器として登録される予定で、海外向けにも販売していく」と諏訪秋彦開発営業課長は語る。

2つの軽さを訴求/スターライト工業

樹脂製なので水がかかる環境でも使えることもS-Bearの特徴

 スターライト工業(大阪市旭区、西郷隆志社長)は昨年開発した減速機「S-Bear(エスベア)DD」をアピールした。歯車などの機構部品に樹脂を採用した減速機だ。「二つの軽さをアピールしたい」と佐藤栄一トライボロジーカンパニー担当部長は話す。
 一つ目が、重量の軽さだ。同等サイズで比較すると、金属製減速機は約500gだが、エスベアDDなら180gに抑えられる。
 もう一つが、逆起動の軽さ。通常の減速機は、入力側の軸はスムーズに回るが、出力側の軸はなかなか回らない。これを、歯車の形状を工夫することで、出力軸側からもスムーズに回るようにした。減速比100分の1の金属製減速機の逆起動トルクが1780mNmのところ、ほぼ同じ減速比のエスベアDDで710mNm、バックラッシ(歯面間の隙間・遊び)を許容する仕様の場合は68mNmまで低減できる。「ロボットの関節に使えば、アームにかかる外力をより繊細に検出できる」と佐藤担当部長は言う。

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