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2021.02.18
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[ロボへの道も一歩からCase.1-⑩]まずは一通りできるように!/サンエース編

最大でストッカーは8段積む

 枠を組み立てて検査機のセットが終わり、次の課題はロボットに「一通りの動き」をさせること。  昇降機の台にはエルボの入ったストッカー(箱)を3列並べる。そのストッカーからエルボを取り出し、検査機へセット。検査後は回収して、良品と不良品に分ける。一連の作業が終われば、ロボットが次のエルボを取りにストッカーへ……。  これを繰り返す。  最終的にはストッカーを8段積む予定。つまり昇降機には最大24箱が載る。一番上の段が終わったら、空になったストッカーをロボットでどかし、下段のストッカーを昇降台で持ち上げる仕組みだ。一回のセッティングで最大1440個のエルボの検査を自動でできる計算だ。

空になったストッカーはロボットがどかす

 そのためにもまずは1段目、3箱180個のエルボの自動検査を目指す。 これがこのシステムにとっての「一通りの動き」となる。 「ロボットの周辺の枠なんかもほとんどできてますし、いよいよ検査機を持ってきて実践する感じですか」(記者) 「まだどこに落とし穴があるか分かりませんけどね。周辺機器をしっかりと固定して、その後ですかね」(斉藤さん) 「予想通りにロボットでエルボを取れると良いですね」(記者) 「昇降機は、片側に重さを集中させると5mm程度の誤差が出ると分かったんですよ。±5mmを頭に入れて計算する必要があるでしょうね」(斉藤さん) 「確かに最終的にストッカーを8段も積むと、傾きとかも出そうですもんね」(記者)

1通りの動きの実現を目指す

「ロボットがうまく取り出せるよう、ストッカーの場所を固定しようと思ってます」(斉藤さん) 「1段だけできても、その後も課題がありそうですね」(記者) 「そうですね。一通りの動きができても、そこからさらにロボットと昇降機の動きの連動も考える必要があります。ただ、まずは1段、180個の自動化ができるだけでも大きな成果です」(藤田社長)

――次回「ロボが動く時…」 (ロボットダイジェスト編集部 渡部隆寛)

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