• 活用事例
2019.07.23
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[ロボットが活躍する現場vol.5]一品物の生産でもロボットは使える【前編】/ホーコス

把持ユニットの組み立て作業からロボットに

中央の組み立てステーションで把持ユニットを組み立てる

 自動生産するATCは、大きな円盤状のボディーの外周部に、切削工具をセットしたホルダーをつかむための小さなユニットを多数配したもの。その把持ユニットの組み立てと、円盤状のボディーへの組み付けを、1台のロボットが担う。  中央にファナック製の産業用ロボットを置き、周囲に把持ユニットの材料となる部品や、円盤状のボディー、組み立て用補助器具、交換用ロボットハンドなどを並べてシステムを構築した。  把持ユニットの本体に左右の爪とばねをセットし、ばねを縮めながらピンを押し込んで爪を固定する。そのユニットを大きな円盤のところに運び、ピンを打って組み付ける。

 把持ユニットを円盤に取り付けるだけならそこまで難しくないが、ユニットの組み立てからロボットにさせることにこだわった。「産業用ロボットで利益を出せるようにするなら、ロボットでできる作業の範囲を広げ、複雑な仕事もこなせるようにしなければ」と池田取締役は言う。  ユニットの本体や爪、ばね、ピンなど、つかむ対象によってロボット先端のハンドを交換する必要があるため、交換用のハンドをロボットの近くに置いておき、作業の途中で交換できるようにした。

作業に合わせてハンドを付け替える
一つのハンドに2つの機能を持たせた

 後編では、このシステムのさらなる詳細や、シンプルな構成で多様な機能を実現したポイントなどを紹介する。このプロジェクトを担当している20代の若手社員は「重力の活用がポイント」と語る。

――後編に続く (ロボットダイジェスト編集デスク 曽根)

関連記事:[ロボットが活躍する現場vol.5]一品物の生産でもロボットは使える【後編】/ホーコス(7月24日アップ予定)

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