RTJ出展者インタビューVol.4~Vol.5/ROMS、フジキカイ
2026年6月11日~13日の3日間、愛知県常滑市の展示会場「アイチ・スカイ・エキスポ」で「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン、RTJ)2026」が開催される。RTJ2026公式サイトでは出展者に出展のきっかけや意気込みを聞く「出展者インタビュー」を連載中だ。公式メディアである「robot digest(ロボットダイジェスト)」でも、2回にわたり5社による出展者インタビューを再編集して公開する。第2回は自動倉庫メーカーのROMS(ロムス、東京都品川区、前野洋介社長)と包装機械メーカーのフジキカイの2社を取り上げる。
相互コミュニケーションの場に
――今回初めてRTJに出展されます。出展を決めた経緯を教えてください。
ものづくりの中心地である中部地区のお客さまに自動倉庫の実機を見ていただきたいと考えたからです。わが社は東京に拠点を構えていますが、最近は愛知県を中心に中部地区のお客さまが増えてきました。実機を見ることで具体的な運用を見越した質問を引き出せるため、わが社ではお客さまとの相互コミュニケーションの場として展示会でのPRに力を入れています。RTJでは自動倉庫のダイナミックな動きにご注目ください。
――RTJ2026ではどんな製品を出展しますか。
今回展ではナノストリームをメインで展示する予定です。ナノストリームはコンテナや通い箱を保管する保管棚、着脱可能なクレーン、無人搬送車(AGV)で構成されるシステムです。100㎡ほどの狭いスペースにも設置可能で、限られた空間を有効に活用できます。事業の成長や物量の増加に合わせて保管棚やクレーン、AGVを段階的に増設でき、スモールスタートで自動化を始められる拡張性の高さが強みです。日本の製造現場では人手不足が深刻化しています。しかし限られた人員の中でも迅速な対応を求められるのが現状です。一方、ピッキングリストを手に持ちながら、製品を一つずつ探しているような製造現場もいまだにあります。倉庫内物流や在庫管理の自動化に興味はあっても大きな設備投資は難しいと悩む来場者の方に、ナノストリームをぜひご提案したいです。
ユーザーの裾野を広げる
――RTJ2024に出展した時の反響はいかがでしたか。
RTJ2024では磁力で浮上したシャトル(製品を載せて移動する台座)がループ上を走行する「リニア搬送包装システム」を展示しました。この他、シャトルに搭載したカメラでリニア搬送の動きを体感できる仮想現実(VR)体験コーナーも設け、多くのお客さまに足を運んでいただきました。RTJは自動車部品や機械部品加工に関わる来場者が多いため、「包装機械ってこんなことができるんだ」と注目していただきました。普段関わりがないお客さまとコンタクトを取ることができ、引き合いにもつながったと実感しています。
――RTJ2026に出展を決めた経緯を教えてください。
今まで取引がなかった産業分野にまで事業の裾野を広げていきたいと考えたからです。わが社はパンやお菓子など、一つずつ微妙に大きさや形が異なるものでも柔軟に包装してきたノウハウと実績があります。しかし、機械部品や自動車部品業界のお客さまには自動化に対する特有の課題があると考えています。そこで、会場ではわが社が自動化提案をするだけでなく、来場者の皆さまからもより良い製品開発につながるヒントを得たいです。
――RTJ2026ではどんな製品を展示する予定ですか。
今回展では新たに構築したリニア搬送包装システムを紹介する予定です。シャトルを一方向だけではなく縦横無尽に動かせるのが特徴で、一つ一つのシャトルを回転させたり速度を変えたりと自在に制御できます。コンベヤーを使うという今まで当たり前とされていた搬送の概念を変えたいです。加えて、協働ロボットが段ボールをパレットに積み付ける「協働ロボットパレタイザー」と、自律走行型搬送ロボット(AMR)を組み合わせた自動化システムの展示も予定しています。包装から搬送まで複合的に対応できる点をアピールしたいです。
(ロボットダイジェスト編集部)
※この記事は、「ロボットテクノロジージャパン2026」公式サイトで連載している「出展者インタビュー」を再編集したものです。同展はロボットダイジェストを運営するニュースダイジェスト社が主催しています。

