2025.07.31
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欧州最大のロボット展、過去最多の来場者で盛況【後編】/automatica 2025

6月24日~27日の4日間、ドイツ・ミュンヘンで産業用ロボットの展示会「automatica(オートマティカ)2025」が開かれた。来場者数は前回展を大きく上回り、過去最高を更新した。地元の欧州メーカーが最新の製品や技術を展示したほか、日本メーカーも多数出展して欧州市場での存在感を示した。

注目浴びた日系大手

 前編では欧州メーカーの展示を紹介したが、後編では日本メーカーの欧州市場向けの提案を中心に取り上げる。

協働ロボットでサンドイッチを作るファナックの展示システム

 ドイツでも大きな存在感を放ったのがファナックだ。協働ロボット「CRX」の食品仕様機2台で構築したサンドイッチの生産システムの前には常に大きな人だかりができた。上下に切られたパンの下半分にマヨネーズやサラミ、レタスなどを載せて最後に上半分のパンを載せ、カウンターに提供する一連の動作を自動化した。

「ドイツではパートナーと組んだ展示が多い」と話す安部健一郎常務執行役員

 システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)など複数のパートナー企業とともに構築したシステムで、「この他にもドイツではパートナー企業が構築したシステムを多く展示する。小規模なパートナー企業の認知度向上にもつながれば」と安部健一郎常務執行役員は話す。

 安川電機は「MOTOMAN NEXT(モートマンネクスト)」を展示の目玉に据えた。日本では発売済みの製品だが、ドイツでは今回が初披露という。トレーに載った使用済みの食器を分類して食器洗浄機に投入するシステムや、障害物をカメラで認識して接触しない経路を自動で作成するシステムなどを展示した。

 「『これがあれば従来は難しかった作業も自動化できる』と来場者からの反響は大きい」とヤスカワヨーロッパの井上光マネジャーは言う。

安川電機はモートマンネクストをドイツで初披露した
障害物のブロックを動かしても、モートマンネクストなら接触しない動作経路を自動で生成できる
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