独企業を買収、ロボティクスSI事業のグローバル展開を加速／日立製作所
MAマイクロオートメーションの医療用部品の製造ライン
日立製作所は４月27日、ドイツのシステムインテグレーター（SIer、エスアイアー）のMA micro automation（マイクロオートメーション）を7150万ユーロ（約119億円、１ユーロ＝167円）で買収すると発表した。2024年下半期までに各国規制当局の承認を経て取引を完了させる予定だ。
MAマイクロオートメーションは03年に設立されたSIer。医療機器メーカーなどが主要顧客で、主にコンタクトレンズや体外診断用消耗品など医療用部品の製造現場向け自動化システムの構築に強みを持つ。
日立製作所は今回の買収により、欧州市場を中心に医療分野での事業拡大を図る。また、19年に米国のJRオートメーションを買収し、ロボットのシステムインテグレーション（SI）事業を一手に担う日立オートメーション（東京都大田区、新井美帆社長）を22年に設立するなど、ここ数年にわたって強化してきた「ロボティクスSI事業」のグローバル展開もさらに加速する。
日立製作所執行役常務の森田和信インダストリアルデジタルビジネスユニット最高経営責任者は「欧州を拠点に高い技術力でロボティクスSIのサービスを提供するMAマイクロオートメーションが仲間に加わった。今後はJRオートメーションや日立オートメーションと一体となってグローバルでの競争力を強化したい」と語る。