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2021.04.08

物流自動化でシナジー、KyotoRobotics買収/日立製作所

ウェブ記者会見で買収を発表

 日立製作所は4月8日、ロボットベンチャー企業KyotoRobotics(キョートロボティクス、滋賀県草津市、徐剛社長)の株式の約96%を取得し、子会社化したと発表した。取得日は4月1日付で、取得額は非公表。

キョ―トロボティクスのロボットシステム

 キョ―トロボティクスは3次元ビジョンセンサーや、人工知能(AI)を使ったロボットの知能化技術を提供する企業。荷役台(パレット)に箱を積み付けるパレタイズシステムなどに強みを持つ。一方、日立はモノのインターネット基盤(IoTプラットフォーム)「Lumada(ルマーダ)」や、無人搬送車(AGV)「Racrew(ラクルー)」を擁する。日立がキョ―トロボティクスを買収することで、デジタル技術を生かして高度に自動化された物流システムをワンストップで提供できる。
 また、日立グループがロボットSIerとして関わる工場自動化(ファクトリーオートメーション=FA)の案件にも、キョ―トロボティクスのシステムを活用する。

 「物流や製造の現場を自動化する上でキーとなるキョ―トロボティクスの高度な技術、ノウハウを獲得することは、重要なマイルストーン(大きな節目)」と日立製作所執行役常務の森田和信産業・流通ビジネスユニット最高経営責任者は話す。
 キョ―トロボティクスの徐社長は「日立グループの一員になることで、キョ―トロボティクス単独では実現が難しい多数の顧客に技術をお届けできる」と期待を語る。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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