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2023.12.04

インタビュー

多様なプレーヤーを巻き込み、連携することが鍵になる/経済産業省 石曽根智昭 ロボット政策室長(1/4)

「多様なプレーヤーにロボット産業に入ってきてもらい、連携することが重要」と経済産業省製造産業局の石曽根智昭ロボット政策室長は話す。産業用ロボットでもサービスロボットでも、ベンチャー企業や人工知能(AI)関連の企業、ソフトウエアメーカー、センサーメーカーなど多様な企業とロボットメーカーが連携することがイノベーションの鍵と指摘する。ロボットを普及させる上でも、各地域の自治体や金融機関、団体などとの連携が重要と話す。

品質だけでは勝てない

――7月にロボット政策室長に就任されました。
 これまでも間接的に製造業に関わることはありましたが、ここまで直接製造業に関わるポジションは初めてです。そもそも、ものづくりの支援がしたいと経済産業省に入省したため、念願がかないました。

――そうなのですね。ロボット業界の現状認識や課題について教えてください。
 日本には名だたる産業用ロボットメーカーがそろっており、世界をけん引しています。一方、シェアが低下傾向にあることも事実です。これまでは世界シェアの半分以上が日本のロボットでしたが、半分を割ってしまいました。競合は欧州にもありますが、最近特に目立つのが新興国のロボットメーカーです。

――新興国というと、中国などのメーカーですか?
 そうですね。中国メーカーは価格優位性があり、最近は品質の面でも競争力を高めています。

――品質も高まっているのですか?
 前職の製品安全課でも感じていたことですが、「中国製は品質が低い」というのは昔の話です。中国にも技術力がある会社と、他社のまねをしてそれらしいものを作るだけの会社の2種類があります。後者は確かに品質に問題がありますが、前者は日々品質を高めており、強力なライバルになると考えています。

――なるほど。
 「日本製は高品質だから大丈夫」、これは昔、家電業界などでよく言われていました。ですが今では、世界の家電市場に占める日本のシェアはかなり低くなっています。いわゆる「イノベーションのジレンマ」で衰退してしまいました。

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