生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2023.10.26

イベント

来場者7万7000人超! 少量多品種の現場にも自動化を/メカトロテックジャパン2023(1/3)

10月18日~21日に名古屋市内のポートメッセなごやで、今年最大の工作機械展「メカトロテックジャパン(MECT)2023」が開かれた。4日間合計で7万7225人が来場し、前回展の6万8929人を大きく上回った。開催期間中に公開した「ロボットの展示も多い工作機械展、21日まで開催!」の前編後編でも、会場内で見つけたロボットシステムを多数紹介した。その他にもMECT2023では多くの企業が製造現場の自動化や省人化を提案した。

オープンイノベで多品種・異形状に対応/FUJI

FUJIはワーク登録もハンド交換もなしに多品種・異形ワークを付け替え

 工作機械を使う金属加工の現場では以前から自動化の取り組みが進んでいるが、いま改めてロボットに大きな注目が集まっている。従来の自動化機器では対応しにくかった多品種少量の生産現場を、ロボットで自動化する提案が増えている。
 従来の自動化は「段取り(事前の各種セッティング)をしておけば、あとは機械がやってくれる」だったが、多品種少量の現場では段取り替えの手間も大きく、そこをいかに省人化するかが課題となっている。

 この課題に対し、業界の一歩先を行く提案をしたのが工作機械やロボットを製造するFUJIだ。同社は、オープンイノベーションで多品種・異形状のワーク(被削材)の加工の自動化を提案した。自社製の旋盤と垂直多関節ロボット「SmartWing(スマートウィング)」に、米国の人工知能(AI)企業Voaige(ボイジー)のAIビジョンシステムと、東北大学の多田隈研究室の多用途ピッキングハンドを組み合わせた。

 AIビジョンシステムによりワークの事前登録が不要で、複雑な異形ワークでもどこをどのように把持すればよいかロボットが自ら判断してワークをつかむ。
 多用途ピッキングハンドは、軟らかくワークを包み込んだ後に硬化することでワークを把持する技術。2爪ハンドの爪の片側だけにこの技術を応用することで、正確な位置での把持と多様なワークへの対応を両立した。
 「段取り替えなしに多品種・異形ワークの加工を自動化できる」と担当者は言う。

バイスごとワークを付け替える/三和ロボティクス

三和ロボティクスはバイスごとワーク交換することで少量多品種に対応

 三和ロボティクス(長野県飯田市、沢宏宣社長)は、ロボットでワークを自動交換する「マシンローディングシステムNEXSRT(ネクサ―ト)」の「バイスチェンジャー V16」を展示した。

 通常は工作機械にバイス(ワーク固定用の万力)がセットしてある状態で、そこにワークだけを付け替える。しかしこの「バイスチェンジャー V16」では、バイスで挟んだ状態のワークを多数ラックにストックし、バイスごとワークを付け替える。
 ワークだけを交換する場合は同じバイスで固定できるワークしか加工できない。「バイスごと付け替えることで多品種少量加工の自動化を実現できる」と担当者は語る。

ジョーの交換をロボットで自動化/北川鉄工所

チャックメーカーの北川鉄工所は、ジョーの自動交換を提案

 旋盤用チャック(ワーク固定器具)メーカーの北川鉄工所は、ロボットを使った自動ジョー交換システムなどを展示した。
 ジョーとは、チャックでワークを把持する際の爪部分のこと。ワークに合わせてセットされるため、その交換を自動化できれば多品種少量生産にも対応しやすくなる。

 担当者は「ジョーを固定するTナットは新製品の『BR-AJC-M』を使っている。ジョーの位置決めがしやすく、手動の交換でも段取り替えの手間を削減する」と語る。 

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