• インタビュー
2019.01.16
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[新春インタビュー]ロボットは“つながる”ことで飛躍的に進化する【後編】/ファナック稲葉善治会長兼CEO

どう見る海外市場

――中国やインドなど、諸外国のロボット市場をどのように見ていますか?中国はロボットもIoTも貪欲に取り入れる気質で、最大の市場の一つです。製造企業の資本力、資金力も十分にあります。一方でインドは、ロボットに対する関心は高まっていますが、資本力や資金力が足りずにロボット導入までは至っていない企業もあります。後10年もすれば大きな市場になると期待しています。また、これからアフリカなども伸びてくるでしょう。――中国ではロボットメーカーも急速に増えていると聞きます。雨後のタケノコのように多くのロボットメーカーが登場していますが、市場により淘汰が進むでしょう。その中で生き残った一部の企業が成長してくると思います。日本や欧州でも過去にはさまざまなメーカーが生まれ、その一部が生き残って世界的なメーカーとなりました。その中にいくつか中国企業が加わるでしょう。――国内の中小企業もロボットの新たな顧客として期待されています。ロボットを使っていただくには、「コスト」と「使いやすさ」が重要です。コスト面では、エンジニアリング費用をいかに抑えるかがポイントです。大量生産ならば生産性向上で製品1個当たりのコストは抑えられますが、少量多品種生産ではシステムやプログラムの変更費用がハードルになります。規格を統一したユニットの組み合わせでシステムを作る「モジュール化」など、エンジニアリングへの取り組みも今後重要になるでしょう。今一番力を入れているのが使いやすさの向上で、専門家でなくても簡単に使えるようなシステムにするのが最終的な目標です。実装済みのものに加え、これからもさまざまな技術を開発していきますのでご期待いただければと思います。――終わり(聞き手・編集長八角秀)

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