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2026.02.05
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「ワクワクを取り戻す」。新発想のロボやドローンをアキバから

2026年1月16日、東京都千代田区秋葉原のイベント会場で「第1回 Akiba Re-ROBO Salon(アキバ・リ-ロボ・サロン)」が開催された。共に日本の得意技である「コンテンツ」と「高度な製造業」をかけ合わせて、新たな発想や技術を盛り込んだロボットやドローンを生み出そうとする取り組みだ。当日は、主催者の想定の2倍以上となる約100人が参加し、会場は熱気であふれた。日本の製造業に「失われたワクワク感」を取り戻し、秋葉原を新産業のインキュベーション(事業創出サポート)拠点に変える試みが始動した。

(西塚将喜:ロボットダイジェスト編集部

キーワードは「ワクワク感」

 東京の秋葉原を拠点に、新たなロボットやドローンの開発を中心とした日本の製造業復権を目指す民間の取り組みが始まる。
 名称は「Akiba Re-ROBO(アキバ・リ-ロボ)プロジェクト」。マンガやアニメなどのコンテンツや伝統産業などと、国内の技術力ある製造業をかけ合わせ、産業の垣根を越えた交流を進めることで、新たな事業や製品の創出につなげる。
 この取り組みを主催するのは一般社団法人のAkiba Tech Connect(アキバ・テック・コネクト)だ。電子機器商社や精密加工メーカーの役員と、秋葉原を抱える千代田区の区議らが発起人を務める。

 「今の日本の製造業に足りないのは、ワクワク感ではないか」――。 
 そう話すのは、同団体の内田研一代表理事だ。今の国内の製造業にはワクワク感が足りておらず、全体の停滞感を招き競争力向上への意欲を失っているとみている。

 なぜ、ワクワク感がないのか。内田代表理事は①仕事のルーティン化、効率重視②クリエーティブと製造業の分断③「先輩が後輩を育てる」文化の衰退--の3つが原因と仮説を立てた。

Akiba Tech Connectの内田研一代表理事

 ①では、この30年ほどで仕事のルーティン化が進み、効率重視になりすぎてしまった。部品を集めて何かを作るほどの余裕がなく、そういった創作の高揚感が製造現場から失われたという。

 ②では、日本にはマンガやアニメといった世界に誇るコンテンツがありながら、それが製造業とうまく融合できていない現状を問題視した。「SFの空想力があるのに、実際のロボット開発がその夢と別物として扱われている。例えば、ヒューマノイド(ヒト型)ロボットは日本が先行していたが、米国や中国に抜かれた」(内田代表理事)。

 ③では、非正規雇用や派遣待遇の労働者が増え、先輩が後輩に技術や夢を伝承して応援するといった「義理と人情」のネットワークが細くなってしまったのが要因とみる。

「コンテンツ×製造業」で新たな製品を

取り組みの全体概要のイメージ(提供)

 それらの課題を解消して、製造業にワクワク感を取り戻すために同団体が仕掛けるのが、国内製造業と日本の幅広い文化産業との融合だ。

 多くの人から理屈抜きに「すごい」「面白い」と思われるコンテンツや伝統産業などと、製造業の技術を組み合わせ、興味やワクワクを取り戻す。
 その際には、これまで交流が希薄だったような異業種との出会いもある。それらの出会いで新たな発想の誕生にも期待する。

会場では殺陣師の島口哲朗さんが演舞を披露した。

 マンガやアニメなどのコンテンツに限らず、伝統文化などにも視野を向けている。
 会場では、映画「キル・ビル」シリーズへの出演などで有名な殺陣師の島口哲朗さんが演舞を披露した。
 こうした動きをヒューマノイドロボットで再現するような取り組みにも挑戦する。

 また、業界の先陣を切って改革を進めてきた第1次産業の生産者や、ご当地製品などでブランドを確立して知名度を高めてきた飲食品メーカーもいる。改革を進めて未知の領域を進むからこそ、新たに直面する課題も少なくない。
 そういった第一線で活躍する企業の「現場」の課題解消に向けて、国内製造業の知恵や技術を適用して、新たな付加価値を持つロボットやドローンの開発にも取り組む。

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