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研究開発

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HCIロボット・AIラボってどんなところ?/HCI

11月12日、ロボットのシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)のHCI(大阪府泉大津市、奥山剛旭社長)は、南海電鉄泉大津駅前の複合商業施設「アルザタウン泉大津」内に、「HCIロボット・AIラボ」を開設し、開設披露会を開催した。開設披露会は新型コロナウイルスの感染防止のため、1時間当たり20人の入場枠を設け、原則1時間ごとの入れ替え制とした。同施設では協働ロボット9台を含む計17台を展示する。

腕の重さの支持に特化したアシスト装置を発売/SoLARIS

中央大学発の大学発ベンチャー企業、SoLARIS(ソラリス、東京都文京区、中村太郎社長)は11月12日、上腕アシスト装置「TasKi(タスキ)」の販売予約を開始した。上半身に装着して、腕を長時間上げる作業の際に1kg分だけアシストして、腕の重さを相殺する。製造業では、部品の組み付けや組み立て作業、上向きで電動工具や溶接機具を扱う作業などで用途を見込む。また製造業だけでなく、建設業や農業分野など計10事業者で実証実験を進めている。販売価格は税抜き11万5000円。予約数が100件ほどの最低ロット数に達したら、本格的に製造と販売を始める。

[気鋭のロボット研究者vol.15]ロボの危険性を可視化する【前編】/埼玉大学大学院 琴坂信哉准教授

安全柵なしで使える協働ロボットや、現場を行き交う無人搬送車(AGV)の普及が広がり、作業時の人とロボットの間隔は以前よりも格段に近くなった。その分、ロボットが人に危害を加える危険性も高まった。危険への対処は、現状ではシステム構築者の感覚に頼らざるを得ない。そこで琴坂信哉准教授は危険性を論理的に解析しようと取り組む。

世界的なロボットの学術会議がウェブで無料で/IROS2020

知能ロボット関連では世界最大級の学術会議「IROS2020」が10月25日から11月25日まで、ウェブ上で開催される。基調講演を含む1400以上の技術講演やワークショップなどを録画で配信する。使用言語は英語だけで、事前登録をすれば誰でも無料で参加できる。技術講演は、制御や知覚認知、設計メカニズム、エンドエフェクターなど12分野あり、各分野で平均20本を公開する。ウェブ上では講演資料や事前に録画した発表の様子、発表の基になった論文を閲覧できる。また学術的な発表だけではなく、産業用ロボットでさまざまな物を持ち上げる技術を競う競技会を中継する予定。IROSは1年に1度、日本ロボット学会など多くの団体の共催により開かれる国際学術会議。ロボット研究者を参加対象とする。今年は米国ネバダ州ラスベガス市で開催の予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で対面での開催が困難となり、ウェブでの代替開催となった。参加申込や詳細情報は公式ホームページ(https://www.iros2020.org)から。

初期投資なしで自動化? 受託サービスって何だ/テクノ21グループ

自動化設備を設計、開発、製造するテクノ21グループ(愛知県岡崎市、上村照樹社長)は、新機軸のビジネス「ロボット工場受託サービス」を立ち上げた。顧客の工場にロボットシステムを納めるのではなく、同社の工場内に独自開発のロボットを使った生産ラインを設置し、顧客に代わって生産を請け負う。「初期投資が不要なので、自動化の最初のステップとして受託サービスを使ってほしい」と上村社長は語る。ロボット活用の新たなモデルとして注目を集めそうなこのサービス、一体どのようなものなのか?

軟らかいものをどうつかむ? ~ソフトハンド開発動向【後編】

軟らかい物をハンドリングする技術は研究者にとっても大きなテーマだ。ソフトロボティクスと呼ばれる分野の重要なテーマの一つとして研究が進められている。前編で紹介したソフトハンドはエアで駆動する多指ハンドばかりだったが、研究レベルでは、その構造をさらに発展させたものや、全く異なるアプローチのハンドもある。後編では、ソフトハンド開発の最前線の3つの研究事例を紹介する。

軟らかいものをどうつかむ? ~ソフトハンド開発動向【前編】

産業用ロボットがさまざまな業界に普及し、金属やプラスチックのような固いものだけでなく、軟らかいものをハンドリングするニーズが高まっている。その代表例が食品加工や物流業界だ。食品や、袋で包装された物は強くつかむとつぶれやすく、形が一定ではないものが多い。そういった物を柔らかくつかむソフトハンドの開発は技術的なハードルが高いが、多くの企業が開発や販売に取り組んでおり、実用的な製品も出始めた。

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