[注目製品PickUp! vol.38]システム立ち上げから稼働までをシンプルに【前編】/伊東電機「id-PAC」
今回取り上げるのは、伊東電機(兵庫県加西市、伊東徹弥社長)のモジュール式ローラーコンベヤー「id-PAC(パック)」。モーター内蔵のローラー「パワーモーラ」をベースにしたマテリアルハンドリング(マテハン)機器だ。さまざまな機能別のモジュール(自在に組み合わせられるユニット)を開発し、それらを組み合わせて搬送路を構築する。システムを標準化することで、設置後の現場での調整を不要にし、並べてつなぐだけで稼働できるシンプルさを実現した。
伊東電機の「核」
伊東電機が販売するオリジナル製品の核になるのが、直流(DC)24V電源で駆動するブラシレスモーター内蔵のローラー「パワーモーラ」だ。今年で発売から47年目を迎えるロングセラー商品に成長した。「モーターで駆動するローラー」との意味の「MDR(Motor driven Roller、モータ・ドリブン・ローラー)」という別名もある。パワーモーラ単体で販売の他、パワーモーラを組み込んだユニットの販売もする。 今回の「注目製品PickUp!」では、パワーモーラを動力源としたモジュール式ローラーコンベヤーのid-パックを紹介する。id-パックは、パワーモーラとコントローラーで構成されたモジュールを、おもちゃの線路のようにつなぎ合わせることで搬送路を構築するシステムだ。
多様なモジュールで広がる拡張性
モジュールは「直進モジュール」の他に、搬送物を直角に動かしたい部分に置く「直角分岐モジュール」、搬送路を格納することにより作業者の動線を確保できる「スライドオープンゲート」、火災時に搬送路を分断し、防火シャッターを閉じるための隙間を作れる「GPR」などさまざまな種類があり、ユーザーの生産能力や要望に合わせて搬送路を柔軟に構築できる。