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2026.05.29
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ギネス記録のAIバスケロボが「人間味」増して刷新/トヨタ自動車

トヨタ自動車は4月12日、同社がスポンサーを務めるプロバスケットボールチーム「アルバルク東京」の試合で人工知能(AI)バスケットボールロボット「CUE7(キュー・セブン)」を初公開した。CUEは2018年に初代が完成してから刷新を重ね、現在までに2つのギネス世界記録を達成した。新型のCUE7は移動速度が大幅に向上した他、ドリブルやシュートのモーションが人間のバスケットボール選手に近い動きとなった。CUE7は、今年6月に開催される産業用ロボット専門展示会「ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2026」で2回目の披露が予定されている。

松川裕希ロボットダイジェスト編集部

ビジュアル、ハード、ソフトも一挙刷新

CUE7初公開のデモンストレーション

 トヨタ自動車が開発したAIバスケットボールロボット「CUE7」は、初公開に先立つ3月26日にアルバルク東京と選手契約を結んだことがニュースとなった。実機が披露されたのは、4月12日。アルバルク東京と島根スサノオマジックの試合のハーフタイムだ。

 

 コートの中央でスポットライトを浴びて登場したCUE7は、鮮やかな赤い外装とスタイリッシュなデザインで会場を沸かせた。倒立二輪構造でバランスを取りながらコートを走って観客をあおり、フリースローの前にその場でドリブルをする。重心をカーブの内側に傾けて走るフォームや、ドリブルをする時の手首の動きはまさに人間のバスケットボール選手のもの。ボールを胸から上に掲げて投げるというフリースローの一連の動きも非常に滑らかで、フォロースルーも完璧。フリースローラインからのシュートは見事に1投で決めてみせた。続くスリーポイントシュートは残念ながらリングに弾かれたが、それも人間味と感じさせた。

 CUE7はCUE6に比べ、ハード面では体重が120kgから74kgに軽量化したことで、運動性能が大幅に向上した他、モーターが小型化したことで稼働時間も伸びた。ソフト面では、制御には強化学習とモデル予測制御を併用している。強化学習だけでは動作が粗くなり、意図しない動きをする可能性があるため、従来搭載していたモデル予測制御と組み合わせた。例えば、基本的な移動経路はモデル予測制御で計画し、バランス取りなどの複雑な動作を強化学習が担う。このハイブリッド方式で、安全性とパフォーマンスの両立を図った。

汎用性高めバスケロボに近付く

24.55mの超ロングシュートを決めたCUE6

 実は1世代前のCUE6は、CUE7が失敗したスリーポイントシュートをほぼ間違いなく決めることができた。それもスリーポイントどころではなく、24年9月に達成したギネス世界記録は24.55m。反対側のゴール下からコートを縦断して決めた。19年5月にはCUE3が「ヒューマノイドロボットによる連続して行ったバスケットボールのフリースロー最多数(アシスト有り)」で2020回のギネス世界記録を達成しており、2つの記録を持っている。

 

 ではCUE7はCUE6より性能が低いのかというと、そうではない。CUE6はシュートに特化しているのに対し、CUE7はより汎用的なバスケロボを目指した。例えば、CUE6では投球時の安定性を高めるため片足2輪ずつ合計4輪を採用したが、重心を傾けられないためカーブでスピードを上げられないなど運動性能の面で弱点があった。CUE7では逆に、動きの汎用性や柔軟性を高めたため、シュート精度はCUE6ほどではないというわけだ。

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