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2018.11.28

日中における産業用ロボットの利用動向を調査/IDC Japan

 市場調査会社のインターナショナルデーターコーポレイションジャパン(IDC Japan、東京都千代田区、竹内正人社長)は11月20日、日本と中国における産業用ロボットの利用動向を比較・分析した調査結果を発表した。

 ロボットのシステム構築を担うシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)を選ぶ条件は、日本の製造業では「ロボットの調整やプログラミング、導入時の試験ができる」が全体の21.7%と最も多かった。中国では「用途に合わせて機能の組み合わせやカスタマイズの提案ができる」が25.0%と最多。「現場の事情や予算など、顧客に合わせた提案」は日中とも回答が多かった。
 同社の藤村成弘シニアマーケットアナリストは「中国では機能や特徴の異なる複数種類のロボットを高度に連携させる『システム化』が求められている。ロボットメーカーはロボット単体の高機能化だけでなく、ロボット間連携を前提にした製品開発を進めるべき」と述べた。

 また、産業用ロボットメーカーの認知度も調査した。日本ではファナックや安川電機の認知度が高いが、中国ではスイスに本社を置くABBが最も有名で、日本メーカーでは溶接ロボットの現地生産など中国市場に力を入れるパナソニックの認知度が高かった。

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