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2020.05.22

国内外で減収減益も、長期目線で成長に注力/ニッタ

「長期目線で取り組む」と話すニッタの石切山靖順社長

 ニッタは5月15日、大阪市浪速区の本社で2020年3月期決算を発表した。
 連結売上高は前年同期比6.0%減の839億円、営業利益は同37.7%減の35億円、経常利益は同34.3%減の75億円と減収減益だった。コンベヤー用のベルトなど物流業界向けは堅調に推移したが、半導体製造装置や工作機械向けが低調だった。国内、欧米、アジアともに減収となったが、新型コロナウイルスの影響は小さかったという。21年3月期の連結業績予想は見通しが難しく未定とした。
 ロボットアーム先端のエンドエフェクタ―を自動交換可能にするオートマチック・ツール・チェンジャーを含むホース・チューブ製品事業の売上高は、前年同期比11.1%減の296億円、営業利益は同53.7%減の13億円と同じく減収減益だった。国内外ともに自動車や半導体製造装置向けのチューブ製品や建設機械向けのホース製品が低調だったことが影響した。
 同社は次期中期経営計画の策定を進めており、既存の事業に加え、医療やロボティクスといった成長が見込める分野で事業を拡大させる狙いだ。石切山靖順社長(写真)は「あくまで長期目線で取り組む。事業部の枠を超えた提案で強みを生かしたい」と意気込みを述べた。

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