ドイツ・中国の協働ロボが日本に上陸!/リョーサン【後編】
半導体や電子部品、電子機器を扱う商社のリョーサンは、今年1月から協働ロボットの輸入販売を始めた。扱うのはドイツのFranka Emika(フランカ・エミカ)と、中国の新松機器人自動化(新松)の協働ロボットだ。両ブランドならではの特徴を生かした提案で、市場開拓を目指す。
7軸ならではの提案
6軸の製品よりも動きの自由度が高く、アームを回り込ませて裏側から溶接する、狭いところに潜り込んで内部を計測するなど、特殊な使い方ができる。 昨年末に開かれた「2019国際ロボット展(iREX2020)」では、狭い場所に潜り込ませるようにアーム全体をねじってボールを把持するデモを披露し、注目を集めた。 「作業対象物を扱いやすい姿勢で保持する補助器具(ジグ)や、作業しやすい角度に置き直す工程が不要になるなど、7軸あれば作業の自由度はより高まる。こうしたメリットを訴求していきたい」(萩山プロジェクトマネジャー)
充実の技術サポート
同社は技術本部を擁し、半導体や電子機器など各事業分野で、技術部が専門的な技術サポートを提供する。協働ロボット事業にも複数の専任技術者をそろえる。 新松のロボットについては、操作を教えるメーカー公認のインストラクターが社内におり、導入企業やシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)などに操作方法を指導できる。 ロボットシステムを構築できる人材は4人。導入前のコンサルティングからその後のシステム構築まで対応できるが、「国内に22の営業拠点があるので、自社では手が回らない。われわれは技術的なサポートに回り、各地のSIerと協力してロボットシステムを構築する」(萩山プロジェクトマネジャー)。