物流ロボセミナー開き、AGVなど提案/協栄産業
情報通信技術(ICT)に強みを持ち、各種ロボットも扱うエレクトロニクス商社の協栄産業は6月6日、東京都大田区の同社東京流通センターで物流倉庫や工場向けに「KYOEI物流ロボットソリューションセミナー in 東京」を開いた。午前と午後に一度ずつ開催。物流業界のロボットへの関心の高さを反映し、物流企業や製造企業を中心に合計100人以上が座学や見学に参加した。
投資回収が非常に速い
ギークプラスは中国に本社を構える2015年創業のロボットメーカー。棚の無人搬送や仕分け作業のシステムを、独自のロボットを使い構築し、ソリューションとして提案する。棚の下に入り持ち上げて移動させられる無人搬送車(AGV)「EVEシリーズ」は、サイズなどが異なる5製品をラインアップする。 ギークプラスの佐藤社長は、作業者の歩行時間を大幅に減らせるメリットなどを説明し、「作業時間を70~80%削減するシステムを構築できる」と話す。中国をはじめ日本市場も含めた多数の導入事例を示しながら、「設備全体を入れ替える大がかりな投資でなく、段階的に投資して少しづつ導入していける」とメリットを指摘し、「投資回収が非常に速く、平均で3年程度での回収が可能」と強調した。
追従運搬ロボットやマッスルスーツも
同じく協栄産業が扱う、人の後を追従するDoog(ドーグ、茨城県つくば市、大島章社長)の追従運搬ロボット「サウザー」も実際に稼働させ、参加者の注目を集めた。また、東京理科大学発のベンチャー企業イノフィス(東京都新宿区、古川尚史社長)の「腰補助用マッスルスーツ」も紹介。実際に装着して力仕事が楽になることを多数の参加者が体験した。
物流業界の付加価値をより一層上げる
協栄産業の萩谷昌弘常務は同社の搬送ソリューション事業の取り組みを説明し、「物流業界には今までにない変革の波が来ている。今こそ物流業界の付加価値をより一層上げなければならない時期。協栄産業は社員の40%がエンジニアの技術専門商社であり、顧客のニーズとロボットメーカーの提供するソリューションを結びつけるだけでなく、システム構築や保守メンテナンスも担うシステムインテグレーター」と強調した。
――終わり
(ロボットダイジェスト編集部 芳賀崇)