[SIerを訪ねてvol.29]最新技術で高度な自動化を/愛知産業
幅広く顧客ニーズに応える
「わが社のSIer事業の特徴は、自動化に海外の最先端技術を組み合わせ、高度な自動化を実現すること。それはまた、他のSIerに向けた技術提案、ソリューション提案にもなる」(井上社長) 輸入商社として扱う先進的な製品で、ひと味違う自動化を提案するのだ。 今後を見据えた取り組みとしては、AIをはじめとしたデジタル技術の活用がある。特にコロナ禍をきっかけに、新たに力を入れ始めた。相模原市がカナダのトロント市と姉妹都市であることから、AIに強い大学やスタートアップ企業が多いトロント市との関係を橋渡ししてくれた。AIを活用する枠組みや流れは作れたという。 「AIも使い、日本の製造現場の熟練技能(暗黙知)を形式知にし、より高度な本当の自動化の実現につなげる」(井上社長) デジタルツインを活用した予防保全、拡張現実(AR)などを活用した遠隔指導の実現も視野に入れる。 溶接分野に強い同社は他にも、5軸マシニングセンタなどの工作機械や付加製造(AM)装置など、幅広い先端的な製品を商材とする。「それらをつなげ、より幅広い顧客のニーズに応えるトータルの自動化、トータルのソリューション提案にも取り組む」と井上社長は意気込む。
(ロボットダイジェスト編集部 芳賀崇)