[ロボットが活躍する現場vol.25]多彩なロボ活用で物流DXを実現/トラスコ中山
また荷合わせでは、高速荷合わせ装置「システマストリーマー(SAS)」を採用。荷合わせと仕分けを同時にこなすため、大幅に時間を短縮している。 梱包や出荷では、大物や異形物など標準の箱では収まらない商品に合ったサイズの箱を作る自動製函機「ジャストフィットボックス」、納品書の挿入・梱包・送り状の貼り付け作業の高速自動梱包出荷ライン「アイパック」、パレタイズロボットなどを使い、効率的で高精度な自動化を実現している。
高密度、高効率な機能集約型
2018年に開設したプラネット埼玉は超が付くほど巨大だが、人員は約190人。今年1月の実績値として、午前7時から午後9時の稼働で1日1万8000行を出荷し、同じく6000行を入荷した。土地、建物、マテハン設備やシステム開発を合わせて投資金額は約200億円にのぼる。 ではなぜ、このプラネット埼玉を作ったのか。 もともと卸売業である同社には、多数の物流センターがあった。しかしそれらは全て基本的に「人海戦術」だった。 「当社では入社後1年2カ月は、部署や担当に関わらず物流の現場を自分の身体で経験、実感してもらう。物流が事業の中心にあり、それだけ重要な証拠」と物流本部の岡田真也物流改革部長は話す。岡田部長の隣に座る広報IR課の女性社員も入社時に物流センターで勤務し、当時のセンターで直属の上司だったのが岡田部長という。 そこで、次世代の物流を志向し、同社で初めてロボットを含む高度なマテハン機器を本格的に導入する物流センターとして、プラネット埼玉を生み出したのだ。