[ショールーム探訪vol.5]関西最大規模の総合ショールーム【後編】/HCI「ロボット・AIラボ、ロボットセンター、ロボハウス」
ロボを売るには販売努力が必要
これまでに紹介したように、展示施設としてラボ、ロボットセンター、ロボハウスの3拠点を持つHCI。これだけ展示に力を入れる理由を奥山社長に聞いてみた。すると「多くの住宅メーカーがモデルハウスを構えて性能をPRし、商談につなげている。ロボットシステム導入には、住宅を購入するのと同じような投資が必要。それだけの決断をしてもらうには、やはり同じぐらいの販売努力をしなければならないのでは」との考えを話してくれた。言われてみれば当たり前だ。生産設備と住宅の違いはあるが、いずれも購入の決断をするのは人。購入のハードルの高さは近いのかもしれない。 同社は現在、製造拠点である板原工場の隣に、大型ロボットのテストにも対応する「HCIテストファクトリー」を開設する準備を進めている。大型ロボットはアンカーを使って固定しなければならないため、従来の施設には設置できなかった。ドイツのKUKAの可搬質量270kgの6軸垂直多関節ロボットなどを導入する。顧客への提案やテストに活用する他、イベント時にはショールームにもなる。6月中に開設し、今後は展示やテストのため実質4拠点を運用する。奥山社長は「ここからロボット技術を発信することで人材や引き合いを呼び込みたい」と意気込みを語る。 [取材記者から] 泉大津市には母方の実家があるなど、個人的に縁の深い地域だ。HCIのように、土地に根差しながら勢いのある企業が最先端のロボット技術を開発、発信していることはとても誇らしい。同社の手で泉州地域を関西のSIer業界の中心に育ててもらえたら、なんて期待もしてしまう。
(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)
施設概要 名称:①HCIロボット・AIラボ ②HCIロボットセンター ③HCIロボハウス 所在地:①大阪府泉大津市旭町20-1アルザ泉大津第2棟(アルザタウン3階) ②大阪府泉大津市田中町10-7(泉大津商工会議所内) ③大阪府泉大津市東豊中町3-14-10 予約連絡先:0725-90-6206(代表)関連記事:[ショールーム探訪vol.5]関西最大規模の総合ショールーム【前編】/HCI「ロボット・AIラボ、ロボットセンター、ロボハウス」 関連記事:[ショールーム探訪vol.4]弱点を打破した、始まりの場所【前編】/オフィスエフエイ・コム「スマートファクトリー・コンダクター・ラボ(スマラボ)小山」 関連記事:[ショールーム探訪vol.3]秘密じゃないけど秘密基地【前編】/ABB「アプリケーション・センター東日本」 関連記事:[ショールーム探訪vol.2]幅広いメーカーの協働ロボット、AGVが一堂に【前編】/オリックス・レンテック「Tokyo Robot Lab.」 関連記事:[ショールーム探訪vol.1]実際の倉庫環境で検証可能/プラスオートメーション「cube」