溶接の自動化システムを構築する上で溶接条件の可視化に苦心した。いしぐろ造形工房に溶接の作業者は8人いるものの、溶接方法がそれぞれ異なる。「適切なトーチの送り速度や角度の数字を作業者自身も分かっていないが、溶接ができている状態だった」と振り返る。そのためそれらのパラメーターの可視化に時間がかかったという。
また、加工する板金の中には表面が既にメッキ処理されたものもある。メッキ処理された薄板を溶接するとスパッタ(熱せられた金属の粒を指す)が多く発生するため、スパッタの発生を抑えられる溶接条件を見つけるのにも苦労した。