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2024.07.18
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[活躍するロボジョvol.30] 館長のやるべきことをやる/ダイドー 三橋愛莉花さん

初の女性館長に不安も

来場者から「説明が分かりやすい」と言われることも

 ロボット事業部に異動してから2年後の21年、三橋さんは東京ロボット館の館長に任命された。同社のロボット館は名古屋と福岡にもあるが、女性が館長になるのは初。三橋さんは「社内に女性の管理職も増えてきているとはいえ、女性の館長はそれまでいなかったので不安もありました」と当時の思いを語る。  「それでも、私を任命してくれた会社の期待に応えたいとの思いで引き受けました。マイナスなことばかり考えても仕方がないので、館長としてやるべきことをやろうと自身を鼓舞しました」と振り返る。また自らが館長を務めることで、さらなる女性社員の活躍につながればとの思いもあったという。  館長に就任してからは2年以上がたつ。東京ロボット館の来場者からは「説明が分かりやすい」と言われることも多い。案内する際には、専門用語ばかり使うのではなく、誰でも分かるよう説明することを心掛ける。  「工場に来てアドバイスしてほしいと言っていただいたこともあります。実際は専門性の高いエンジニアを現地に派遣しますが、そう言っていただけるのはとてもうれしいです」と笑顔を見せる。

情報感度を高く

「時代の変化に乗り遅れないようにしたい」と話す三橋さん

 三橋さんは「向上心の高さが自身の長所」と分析する。昔から知的好奇心が高く、新しいことを学ぶのを楽しく感じられる性格という。「ただ、のめり込み過ぎてしまうことがあるので、休みもちゃんと取るようにしています。休日は映画を見ることが多く、特に近未来を描いたSF映画が好きです」と話す。  今後の自身の課題は、ロボットに関する最新技術や規格の変更などの情報収集をすること。ロボット自体の性能の向上に加え、人工知能(AI)の活用やロボットの遠隔操作など、日々開発が進むロボット関連の最新技術を注視する。またロボットの安全基準なども変わる可能性があるため、そうした情報も常に取り入れるよう努める。「情報感度を高く持ち、時代の変化を捉えられるようにしたいです」と意気込む。  また館長の後進育成についても考えており、「私が学んだことを次の館長に引き継げたら」と話す。

(ロボットダイジェスト編集部 水野敦志)

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