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2024.08.07
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[SI基礎講座vol.12] 品質管理②

「見える化」して分かりやすく

QC7つ道具とは(SI基礎講座、スライド資料より)

 次に、「QC7つ道具」について学んでいきましょう。  それぞれを紹介する前に、まずはポイントだけお話します。  現場の生のデータ、事実のデータをしっかりと把握した上で、それを分かりやすくグラフなどで「見える化」することがQC7つ道具の目的の一つです。誰が見ても、状況が分かるようにする。  そして、しっかり分析していくと、単に「不良がこれだけ出ている」ではなく、どういった不良がどれぐらいの割合で出ているのかも分かるようになります。    参考として資料には、陸上の100m 走の世界記録と日本記録の推移をグラフにしたものを載せています。ほぼ横ばいの時期が続いた後、記録が次々に更新される時期が来ますね。こうすると「その時期に何かが変わったのではないか」と気付くことができます。それがシューズの変化なのかトレーニングの変化なのか体格の変化なのか、理由はこれだけでは分かりませんが。

「QC7つ道具」とはどんなもの?

QC7つ道具と使い方①(SI基礎講座、スライド資料より)

 それでは、「QC7つ道具」のそれぞれを説明していきましょう。  まず1つは「グラフ」ですね。円グラフ、棒グラフ、折れ線グラフなど色々ありますから、見せたいポイントに合わせたグラフを使いましょう。  「管理図」では、データの中心線や上限・下限を見て、データのばらつきが偶然によるものか異常によるものかが判断できます。  「特性要因図」は、「魚の骨」と言われるものです。真の原因を追求するためのものですね。

QC7つ道具と使い方②(SI基礎講座、スライド資料より)

 続いて「パレート図」です。大きい順に項目をならべ、累積度数分布線を描きます。要因がさまざまある中で、何が主要な要因なのか判断できます。  次は「チェックシート」です。レ点でチェックしていくだけのケースもありますが、あれは良くないです。数値を確認するなら、その数値も書き込むようにするべきでしょう。  「ヒストグラム」は、品質のばらつきを見るのに使えます。  最後は「散布図」です。ばらつきや相関を見る時に役立ちます。

――次回は「保有してほしい能力①」です (構成・ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

※この記事は2023年9月12日~14日に日本ロボットシステムインテグレータ協会が主催した「ロボットSI基礎講座」を誌上講座として収録したものです。「ロボットSI基礎講座」の詳細情報の確認や申し込みは、同協会の公式ウェブサイト内「ロボットSI基礎講座」のページから。 SI基礎講座:記事一覧はこちらから

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