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2020.09.16

連載

[SIerを訪ねてvol.16]難しい仕事が「飯のタネ」、駆け込み寺のSIer【後編】/コスモ技研

「見える」「つながる」「止まらない」

コスモ技研が提案するスマート工場のイメージ

 同社が注力するのは、スマートファクトリー化の提案だ。
 
 ロボットシステムの構築だけではなく、設備の遠隔監視や予防保全を実現するIoT技術の導入や、製造実行システム(MES、製造工程の状態把握や管理、作業者への指示や作業支援をする情報システム)などの上位システムとの連携も一貫して引き受け、顧客の製造現場のスマートファクトリー化に取り組む。
 柴田部門長は「設備屋としてIoTまで含めてスマートファクトリーを一気通貫で構築できるSIerは、日本では極めて珍しい」と強調する。

スマートファクトリーの事例(提供)

 同社が目指すスマートファクトリーのコンセプトは「見える」「つながる」「止まらない」。顧客の工場内のロボットや各種設備にカメラやセンサーを搭載し、稼働状況を可視化する。これらをネットワークでつなぎ、関係者がタイムリーに情報を把握できる体制を整える。稼働状況が分かれば、より適切なタイミングでの設備保全が可能になり、突発的な設備の故障を未然に防げる。
 顧客と同社をネットワークでつなげば、万が一設備が故障した場合でも、同社が遠隔で故障の原因を突き止めて改善策や修正案を提示し、早期復旧に向けたサポートができる。

 「IoT技術を取り入れたスマートファクトリーを構築することで、設備が止まってもすぐに復旧できる体制作りを支援したい」と柴田部門長は述べる。

――終わり
(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)



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