ソフトの機能を強化し、使いやすさを向上/ABB
直感的に動作プログラムを作成
また3月末には、単腕型の協働ロボット「Single-arm YuMi(シングル・アーム・ユーミィ)」用のプログラミングソフト「ウィザードイージープログラミング」も市場投入した。
ウィザードイージープログラミングでは、「移動」「ピック」「バキューム」などの一つ一つの動作がアイコンになっており、その組み合わせで直感的に動作プログラムを作成できるのが特徴だ。
専用のティーチングペンダントの画面上で一つ一つのアイコンをドラッグ&ドロップするだけで、ロボットの動作を調整できる。ロボットやプログラミング言語の知識がない人でも、簡単にシングル・アーム・ユーミィを扱える。
ウィザードイージープログラミングの概要(ABB提供)
協働ロボットのグローバルプロダクトマネージャーのアンディ・ツァン氏は「プログラミングを簡略化することで、専門的なエンジニアリング技術やプログラミング技術がない企業でも、協働ロボットシステムの構築に必要なコストや時間を軽減できる」と語る。
ウィザードイージープログラミングは無料で利用でき、ロボットスタジオを介して専用のティーチングペンダントにインストールすれば、既存のユーザーも使える。
新型コロナ受け、ソフトやデジタルサービスを無料で提供
最近は、新型コロナウイルス感染症が世界中で急速に拡大している。その影響で、多くの企業が工場の生産ラインを一時的に停止するなどの対応を迫られた。また、在宅勤務を余儀なくされた従業員も多い。
こうした状況を受け、ABBは20年3月27日から年末までの間、主要なソフトやデジタルサービスを顧客に無料で提供している。新型コロナ禍の危機的な環境下でも顧客が生産ラインを維持し、多くの人が在宅勤務をする中でも事業を継続できるよう支援する狙いだ。
主に①ロボットの稼働状況などを監視できる「ABB Ability Connected Services(アビリティー・コネクテッド・サービス)」②ロボットスタジオの全ての機能③ウェブ会議システムを使用した技術サポート――の3つが無料で利用できる。
(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)