ロボットやAGV で自動化をもっと”フレキシブル”に
レンタルの新製品はカメラ付き
協働ロボットやAGVのレンタル事業をしているオリックス・レンテック(東京都品川区、小原真一社長)は、中国の杭州に本社を置くHIKVISION(ハイクビジョン)製のAGVを紹介した。今後ラインアップに加える予定の製品で、棚の下にもぐって棚全体を動かせる。
「日本でAGVを使うのは製造業が多いが、中国などでは物流業界での使用が多い。これまでは製造業向けの小型AGVを中心に扱ってきたが、ハイクビジョンのAGVは可搬質量1000kgの製品まであり、物流向けに最適」と堀籠史絵ロボット営業チームリーダーは言う。
ハイクビジョンは元々監視カメラのメーカーで、AGVの上面にもカメラが付く。棚の下に付けたQRコードをカメラで読み込むことで、棚の識別ができる。
台湾から協働ロボットメーカーが上陸
産業用ロボットでは台湾メーカーの達明機器人(テックマンロボット)がロボデックスで協働ロボット「TMシリーズ」をPRした。同社はノートパソコンの相手先ブランドでの製造(OEM)で世界大手の広達電脳(クアンタコンピューター)の子会社だ。
TMシリーズのユニークな点は、ロボットアームの手首部分にあらかじめビジョンセンサーを搭載すること。通常、ビジョンセンサーは後付けで、さまざまな設定や調整をしてからでなければ使えないが、TMシリーズなら設定や調整は不要だ。立ち上げ時間を短縮できるので柔軟に稼働場所を変えられ、AGVに載せても使える。
標準仕様の2次元ビジョンセンサーに加え、オプションで3次元ビジョンセンサーも追加できる。2次元のデータは素早く処理でき、3次元のデータがあれば奥行きまで含めた正確な位置を割り出せる。組み合わせて使えば高速で高度な作業が可能だ。
ブースではビジョンセンサーの機能を生かし、位置決めせずに置かれた小物部品を整列させるデモなどを披露した。
「機械のしゅう動部カバーを製造するナベルなど、製造業に強い代理店を昨年日本で見つけることができた。製品には絶対の自信があり、今回の展示会でも確かな手応えを感じた。本腰を入れて日本市場の開拓に取り組みたい」と陳尚昊最高経営責任者(CEO)は語る。