[連載コラム:いまさら聞けないキーワード]vol.14 ハプティクス
最近よく聞く言葉だけど、「それどんな意味?」と聞かれたら自信を持っては答えにくい――。そんな言葉はありませんか? 連載コラム「いまさら聞けないキーワード」では、そんなロボット業界のキーワード・新ワードを紹介します。今回は、より広い領域でロボットが人の代わりを担うために必要なハプティクス(触覚技術)について解説します。
産業用ロボットは柵を設けて使います。協働ロボットの多くは近くに人を検知すると動作を緩めたり止めたりします。こうした安全対策は、高速で動くロボットが人に衝突するのを防ぐためのもの。ロボットハンドに柔軟な素材を使うのも、つかむ対象にダメージを与えるのを防ぐのが目的です。しかし、人の皮膚のような触覚があれば、適切な力加減で動作できるはずです。接触を検知し力加減をする技術をハプティクスと呼びます。
ハプティクスの確立には、センシングした情報を高速で解析し、ほぼリアルタイムで伝送し、機械で再現する技術が求められます。現在は確立の途上ですが、テレビゲーム内で衝撃がかかった時にコントローラーが振動する機能や、スマートフォンの画面をタッチする力加減で反応が変わる機能など、部分的に実装されているケースがあります。
〇写真の元記事はこちらから:ロボットの遠隔操作システムを開発/ファナック