2023.11.21
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[特集 2023国際ロボット展vol.6]協働ロボットでも高速、高精度を/不二越 越野敦 部長

成長産業に訴求

可搬質量やリーチなどの異なる幅広いラインアップをそろえる

 MZシリーズの新製品「MZ12W」も目玉の1つ。床置きで設置するが、アームの根元が壁掛け式のロボットのような独自の構造をしている。電子基板をラックから取り出し、測定機に供給するデモを披露する。  6軸の垂直多関節ロボットのため、電子基板の搬送用ロボットに比べて動作の自由度が高く、ラックのひずみなどがある場合にハンドを傾けて電子基板を取り出せる。越野部長は「根元を独自構造にしたことでラックの横からアームを差し込め、ロボットが電子基板の上を通らない。基板上に微小なごみが落ちる心配がなく搬送できる」と説明する。  他に、重可搬タイプの「MC600」を使って摩擦攪拌(かくはん)接合(FSW)の自動化を訴求する。剛性が高く、加工時の大きい反力に耐えられる。またロボットのたわみを補正できるソフトウエアを開発し、安定した品質を保証できるようにした。  これらに加え、コネクターの挿入作業に人工知能(AI)を活用したデモなども参考出展する。「周辺機器やAIとの組み合わせで、ユーザーの生産現場に最適な自動化を提案する。過不足ない自動化をすることで、結果的に省エネにもなる」(越野部長)。  環境性能を重視するユーザーが増えており、MZ Fシリーズが従来機種に比べ消費電力を低減できる点なども強調する。  越野部長は「使いやすさ重視のソリューションを通じて、現場の自動化を支援したい。iREXの会場で、わが社のロボットの多彩なラインアップを感じ取ってもらえれば」と話す。

(ロボットダイジェスト編集部 水野敦志)

<次ページは不二越の越野敦部長のインタビュー>

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