2022.04.21
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自動でも手動でも楽々脱着/常盤電機

自社コンセプトを強化

ウイングマンはオンロボット製品の自動交換に対応する。

 ウイングマンは同社のFA事業のコンセプト実現の鍵となる製品の一つだ。20年4月に打ち出した「シンプル・ロボタイゼーション」とのコンセプト名には、パズルのピースを合わせるように協働ロボット本体やハンドなどの機器を組み合わせ、自動化設備をシンプルに構築する、との意味を込める。  「従来のロボットシステムは構成が複雑でオーダーメードで作られるため、システムインテグレーションが難しく、ロボットになじみの薄い中小企業が使いこなすことも非常にハードルが高い。誰でも使えるシンプルさを追求し、提案する」と吉野本部長。  同社は今年4月、SRに基づく商品群「SRアイテム」と、SRアイテムを組み合わせたシステム「SRパッケージ」を打ち出し、販売すると発表した。日本で唯一、オンロボットのハンド16機種のデモ機を保有し、拡販に力を入れる。場所を選ばずハンドを交換できるウイングマンがあることでより幅広い選択肢を顧客に提案でき、SRパッケージのソリューションの幅を拡大できる。

オンラインでPR

左から第2事業本部の井上寛人さん、吉野剛本部長、稗田聖樹さん

 16年7月に開設した「FAオープンイノベーションセンター(通称C-Lab<ラボ>)」でウイングマンの実機を見ることができる。元々は顧客との共創を目的とした場だが、新型コロナウイルス禍を機にオンラインセミナーやオンラインでの商品の提案、動作テスト、デモを通して情報発信する場としての活用がメインになっている。「もちろん要望があればリアルでの商談にも対応する」と吉野本部長は話す。  FA事業部の目標は、SRを通じてこれからの製造現場を改善することだ。C-ラボにはスイスのABBや、オムロンが販売する協働ロボット4台を核に、オンロボットのハンドやウイングマンの周辺機器などFA・ロボット事業で取り扱う多くの製品を実機で展示する。「従来の複雑なロボットシステムでは自動化が難しかった多品種少量生産向けに積極的に提案したい」と吉野本部長は力を込める。

(ロボットダイジェスト編集部 斉藤拓哉)

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