• インタビュー
2021.08.02
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トータルソリューションを「当たり前」に【前編】/デンソーウェーブ相良隆義社長

ラボラトリーや医療にも

最大可搬質量が60kgの「VLA-6022」

――ロボットの開発戦略をお願いします。  可搬質量のレンジで言えば、現在のラインアップの中では垂直多関節ロボット「VLA-6022」が最大で、可搬質量60kgを誇ります。わが社のロボットはそもそも、デンソーの自動車部品の製造現場で磨かれてきただけに、60kgを超える可搬質量を持つ大型ロボットを開発するより、自らのDNAに沿ったフィールドで知見を生かし、製品技術を磨きたいと考えています。

――ロボットのターゲット市場は?  自動車部品を中心とした製造業がメインですが、最近はラボラトリーや医療の分野にもロボットの導入を促進しようと模索しています。流通業や小売業などの開拓も強化しているところです。自動認識機器の事業ですでに取引実績はあり、最近はこうした顧客からも「自動化したい」との声がよく聞かれます。流通業や小売業でも自動化ニーズは非常に大きく、しっかりと応えます。また、大手企業だけではなく中小企業の自動化にも貢献するため、ロボットの使い勝手をさらに良くしたいとも考えています。中小企業の自動化を後押しする取り組みの一つとして、新型コロナウイルス禍以前は本社工場の見学ツアーを実施していました。ICカードリーダーやコントローラーの生産ラインに小型協働ロボット「COBOTTA(コボッタ)」を使った自動化セルシステムを導入しており、参加者は具体的なロボット活用事例を見学できます。残念ながら今はコロナ禍で対面型のツアーはできませんが、その代わりにオンラインを使ったバーチャルツアーを催しています。 ――ありがとうございます。後編では自動認識機器など他の事業部との連携も含めた今後の展望について詳しくお聞かせください。

――後編につづく (ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)

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