[注目製品PickUp! vol.28]目に見えるイノベーション【前編】/B&Rインダストリアルオートメーション「SuperTrak/ACOPOStrak」
分岐もできるアコポストラック
アコポストラックは、標準品で搬送台1つあたり最大可搬質量2kgと小型品の搬送に向く。条件によっては、より重い物も扱える。 食品や薬品、洗剤などの日用品の製造現場での使用を想定し、IP65と防水・防じん性が高い。搬送台を工具なしで付け外しできる。最速搬送速度は毎秒4mで、1つのコントローラーで最大250台の搬送台を制御できる。1台1台に固有番号(ID)を振り分け、搬送品を工程の最初から最後まで個別に追跡できる。 軌道は直線だけでなく、さまざまな角度のカーブ形状も用意。顧客の工場や設備レイアウトに合わせて、任意に構成できる。カーブ形状は搬送台の速度を落とさせなくても安全に曲がれるような特殊な曲線を描く。
また、軌道の分岐や集約ができるのも大きな特徴だ。向かい合わせに並べた軌道間で搬送台の受け渡しもできる。 軌道の分岐により、一部だけ搬送経路を複数にできる利点は大きい。例えば一般のコンベヤーでは、工程別に作業時間が異なるため、最も遅い作業に搬送物の移動速度を合わせざるをえない。
ところが「アコポストラックを使うと、時間のかかる工程のみラインを分岐させ、同時に並行で作業ができる。ボトルネックが解消でき、他工程も含めて生産性が劇的に上げられる」(小野社長)。 両製品の個別の特徴を見てきたが「最も訴求したいのは制御面。この2つはただの搬送装置ではない」と小野社長は話す。後編では、制御面の特徴や欧米の先行事例などを紹介する。
(ロボットダイジェスト編集部 西塚将喜)
[注目製品PickUp! vol.28]目に見えるイノベーション【後編】/B&Rインダストリアルオートメーション「SuperTrak/ACOPOStrak」