[注目製品PickUp!Vol.7]厳しい環境でも大丈夫!小型・軽量・高把持力のグリッパー【後編】/鍋屋バイテック「5000シリーズ」
ロボットメーカーとコラボでより簡単に
グリッパーには制御のためのコントローラーが必要だが、ツィマー製の電動グリッパーはそれを内蔵し、ケーブルにつなぐだけで使えるようにした。把持力や爪のポジション、把持速度をつかむ部品に合わせて調整できる。 また、ロボット本体を操作するティーチングペンダントでグリッパーの設定や操作までできるようにするため、ロボットメーカーとのコラボレーションも進める。 例えば、協働ロボットを作るデンマークのユニバーサルロボット(UR)とコラボして開発したグリッパーは、ティーチングペンダントで爪の動く速度やつかむ力などを簡単に設定できる。 「協働ロボットは産業用ロボットの入門編のようなもの。これまで産業用ロボットを使ったことがない人が多いので、誰でも簡単に操作できるようになっている」と村岡マネージャー。 他にはデンソーウェーブともコラボしている。「今後はグリッパーだけでなく、IO-Link対応のセンサーやカメラもつながることでロボット・ハンドリング・システムのIoT化が進む」と村岡マネージャーは予想する。
また、ツィマーでは金属加工だけでなく、食品や薬品、化粧品の三品産業向けのグリッパーの開発を進めている。これまでは金属などの硬い対象物を想定していたため、強い把持力でしっかりつかむことが重要だった。 しかし、食品などでは逆に把持力が強いと潰してしまう。そのため、10~180N(1~18.3kg重)の小さい力で柔らかい物でもつかめるようなグリッパー開発を進める。 NBKは今年1月に、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された展示会「第3回ロボデックス」に出展。高把持力で頑丈な従来のグリッパーの他、三品産業向けの製品も展示した。卵を割らずにつかむ実演をし、繊細な把持をアピールした。「従来からの力強い把持だけでなく、繊細な把持もできるようになった。これからは物の把持に困ったら、全部任せてほしい」と村岡マネージャーは自信を見せる。
――終わり (ロボットダイジェスト編集部)
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