特集・トピックス

　用途の広がりを後押しするのが、技術の進化だ。例えば人工知能（AI）技術によって画像解析が高度化すれば、外観検査の自動化などがしやすくなる。また柔軟物をつかめるロボットハンドは各社から発売され、食品分野の自動化に寄与する。絶妙な力加減で研磨するのに必要な力覚センサーも少しずつ普及が進む。 　近年注目を集める協働ロボットも、自動化の領域を広げる製品と言える。設置スペースや安全性が壁となりこれまで通常の産業用ロボットを使えなかった作業を担うのが、協働ロボットだ。 　協働ロボットを無人搬送車（AGV）などに載せた、可動タイプの提案も増える。協働ロボットで世界トップシェアのユニバーサルロボット（日本支店＝東京都港区、山根剛ゼネラルマネージャー）はバッテリー駆動型の協働ロボットを発売。同じくデンマークに本社を置くモバイル・インダストリアル・ロボッツ製のAGVなどと組み合わせられる。 　手だけでなく目も脳も足もあるロボットなら、採算性を度外視すれば大抵の作業は自動化できる。人手と比べて採算が取れない作業でも、自動化を進めなければ事業継続が困難なほど深刻な人手不足に悩む企業もある。