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2019.08.08
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[注目製品PickUp!vol.17]早さを極めたハイエンドロボット【後編】/ユーシン精機「FRA」

国内外で4つの賞を受賞

FRAは多数の賞を受賞した

 FRAは「2018年度日本機械学会賞(技術)」、「第48回機械工業デザイン賞」の日本ロボット工業会賞、「優秀省エネ機器・システム表彰」の日本機械工業連合会会長賞の国内の3つの賞に加え、今年3月にはドイツの「レッドドット・デザイン賞プロダクトデザイン2019」を受賞した。  同社は海外にも広い販売網を持つが、欧州はやや手薄だった。小谷氏は「欧州で評価され、自信がついた。思い切って応募してよかった」と話す。受賞で得た自信を背景に、今年5月にはドイツのミュンヘンに現地法人を設立。拡販に向けて地盤を固めた。

高付加価値な製品でニーズに応える

FRAと小谷高代開発本部責任者

 FRAはハイエンド機種だけあって、既存の取り出しロボットに比べて高価だ。その分、通算出荷台数はそう多くはないが、一定の受注がある。ユーザーの評価も高く、小谷氏は「開発時の狙いがぴったりはまって購入していただいたこともあり、うれしかった」と話す。  「プラスチック製品は、自動車の内外装部品やヘッドライト、スマートフォンのコネクターやカメラレンズを中心に需要が高まっている」と小谷氏。特に加飾成形(射出成形と同時にフィルムの模様を転写する)やインサート成形(ねじやナットなどをあらかじめ金型にはめ込んで射出成形する)といった複雑な射出成形には、高度な取り出しロボットが求められる。小谷氏は「FRAを中心に高付加価値な製品でニーズに応えたい」と語る。

――終わり (ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)

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