フードテック展でロボットに脚光【前編】
デコレーションで文字まで書ける/Unifiller Japan
Unifiller Japan(ユニフィラージャパン、大阪府東大阪市、佐藤徹社長)は、製菓・製パン業界向けのロボットシステムを展示した。同社は、カナダの食品用充てん機メーカーのユニフィラーの日本法人だが、同じくカナダの食品向け自動化機器メーカーのエーペックス・モーション・コントロールの国内総代理店でもある。 ユニフィラージャパンが展示したのが、エーペックスが開発した「BAKER-BOT(ベーカーボット)」だ。これは、協働ロボットに専用架台やソフトウエアなどを組み合わせたロボットシステムで、パンやケーキの狙った部位にソースなどをかける作業や、トレイのハンドリング、パンなどのピック&プレースなどを自動化できる。 会場では、長方形の板の上にクリームで文字を書くデコレーション作業などを実演した。角度をそろえず乱雑に並べた場合でも、ビジョンセンサーで角度を把握して動作を補正。適切に筆記体で「birthday(バースデー)」などの文字を書き、来場者を驚かせた。
ハンバーグをAIで外観検査/YE DIGITAL
安川電機の関連会社のIT企業YE DIGITAL(YEデジタル、福岡県北九州市、玉井裕治社長)は、同社と安川電機との合弁会社のアイキューブデジタル(福岡県北九州市、竹原正治社長)が販売するAI検査システム「Y'S-eye(ワイズアイ)ハンバーグ」を展示した。 YEデジタルでは以前からAI検査システムを販売しており、食品産業で多く採用されてきた。カメラとAIソフトウエアで構成されるシステムでは、NG品の発見はできるが、その排除には人手が必要になることが課題だった。この課題を解消するため、ロボットなどNG品を排除するための装置まで組み込んだシステムが「Y'S-eye」だ。 「新開発のY'S-eyeハンバーグでは、検査対象をハンバーグに特化することで短時間での設備の立ち上げを実現した。異物の付着や焼き過ぎ、成形不良などを検出してはじくことができる」とマーケティング本部事業推進部の久保恵一ソリューション担当部長は言う。
――後編へ続く (ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)