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2020.03.05
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[随想:ロボット現役40年、いまだ修行中vol.12(最終回)]技術革新を起こし、国際競争力を強化せよ【後編】/小平紀生

さて、次はどこへ向かおうか

著者近影

 さて私は、今度の4月で68歳になります。これまでは三菱電機の主管技師長や主席技監として、業界の仕事は断らずに何でも引き受けてきましたが、そろそろ活動の軸を若干変えようかとも考えています。  前号でも少し触れましたが、ロボットシステムの妥当性を科学的に評価する手法がないなど、システム技術の未解決課題はたくさんあります。さらには、日本の製造業の国際競争力の劣化も否めないわけですが、その強化策について工学的なアプローチの限界も感じています。  産業用ロボットに関わる仕事に就いて40年余り。「サイバネティクス」なる機械をシステムとして捉える魅力的な考え方に接した中学生時代からだと、既に半世紀以上も工学の世界にいるわけです。  人生100年時代という調子のいい世情に浮かされているだけのような気もしますが、「日本の製造業の自動化による国際競争力強化」という課題はそのままに、工学を包括した経済や経営の課題として研究を深めたいと思っています。

――連載終わり (構成・ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

小平紀生(こだいら・のりお) 1975年東京工業大学機械物理工学科卒業、同年三菱電機入社。2004年主管技師長、13年主席技監。日本ロボット学会会長などを歴任し、現在は日本ロボット工業会のシステムエンジニアリング部会長やロボット技術検討部会長、FA・ロボットシステムインテグレータ協会参与、セフティグローバル推進機構理事兼ロボット委員会委員長などを務める。東京都出身、67歳。 ※本記事は設備材やFAの専門誌「月刊生産財マーケティング」でもお読みいただけます。 [随想:ロボット現役40年、いまだ修行中vol.12(最終回)]技術革新を起こし、国際競争力を強化せよ【前編】/小平紀生

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