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2023.12.21

プライベートショー刷新しマーケティング重視に/伊東電機

モーター内蔵のローラーコンベヤー「パワーモーラ」など独自のマテリアルハンドリング(マテハン)機器を展開する伊東電機(兵庫県加西市、伊東徹弥社長)。今年10月に大阪で開催したプライベートショー(PS)を皮切りに展示内容を刷新した。来場者が製品について理解しやすい仕掛けをし、来場者が「うちでも使えるかも」と気付くきっかけを作る。伊東社長は「見た目は普通のコンベヤーだが、とても賢い。見た目では分からない部分を、PSでより深く知ってもらいたい。2024年以降、国内各地で同様のPSを開催する予定だ」と意気込みを話す。

自動化にはコンベヤーの見直しも

「展示会では制御の奥深さを是非見てもらいたい」と伊東徹弥社長

 アーム型の産業用ロボットの作業効率をより高めるためには、コンベヤーなど周りのマテハン機器も効率を上げていく必要がある――。伊東社長は今年10月に大阪で開催したPSでそう話した。
 「ハードウエアとソフトウエアの融合がわが社の強み。工場でも物流倉庫でも人手不足は深刻さを増しており、わが社は問題解決のアシストができる」と力を込める。

 コンベヤーのローラー1本1本がモーターやセンサーを内蔵するパワーモーラは、物が載っている部分だけが動作するため消費エネルギーを最小限にでき、直角に進行方向を変えるモジュールや、重量のあるパレット単位で運べるタイプもある。「見た目には普通のコンベヤーなので、PSで実際に見てもらって初めて理解し、驚いて帰るお客さまは今までも多かった。これまでも展示会やPSでPRしてきたが、今までのやり方では十分伝わっていなかったということだ」と言う。

多角的にPR強化

今年10月に大阪で開催したPSでは、最大250kgまで搬送できる直角モジュールなどの新製品を展示

 そこで、今年10月3日、4日の2日間、大阪市西区のマイドームおおさかで開催したPSを皮切りに、展示手法を刷新。「id Fair~POWER MOLLER 運び方改革展~」とのタイトルを打ち、以後のPSには同様のタイトルを付ける。
 製品のそばに技術者が立ち、求めに応じて説明するのが一般的なPSだが、同展ではあえて技術者がプレゼンする場を設けた。プレゼン用に分解した部品を使うなど、技術者ならではの説明が来場者の理解を助ける。
 「少々拙い部分もあるが、来場者には好評だ」と話す。また、新型コロナウイルス禍前のPSを上回るスタッフを動員し、丁寧な対応に力を入れた。

iREX2023でもid-パックを大きく展示し、搬送物を自在に搬送する様子をPRした

 「大規模展示会とPSでは役割が違う。場所が限られるので、PSではじっくり製品を知ってもらいたい」と伊東社長。「これまではまず展示を見てもらうことに注力してきたが、これからはマーケティング要素をより重視し、ニーズをしっかり聞いたり、製品を深く知ってもらう機会にもしたい」と意気込む。

 11月29日から12月2日に開催された「2023国際ロボット展(iREX2023)」では、パワーモーラをベースに組み上げたコンベヤーシステム「id-PAC(パック)」をはじめ、金属製の従来のパワーモーラよりも搬送物に優しい樹脂製の「エフエヌローラ」などを新製品として出品。多数のリード(見込み顧客)を獲得した。

 24年2月29日、3月1日の2日間には愛知県刈谷市の刈谷市産業振興センターでPSを開催することが決定している他、24年中には本社に併設された展示施設「イノベーションセンター」のリニューアルも計画しており、多角的にPR強化を図る考えだ。

(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)

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