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2019.02.26

[特集SIerになろうvol.8]工作機械からも参入【その3】/津田駒工業

[特集SIerになろう]のvol.6~8では、ロボットのシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)に参入した工作機械・関連機器メーカーの事例を取り上げる。工作機械とロボットはどちらも本体と周辺機器を組み合わせて使い、機械と電気の両方の技術が必要になる。自社の機械にロボットを組みつけて販売したことのあるメーカーにとって、SIer業界への参入障壁は高くない。産業用ロボットが使われる産業は幅広いが、工作機械・関連機器メーカーの強みを生かしどのような市場を狙うのか。【その3】では、石川県金沢市に本社を置く津田駒工業の大森充執行役員に話を聞いた。

自動車以外の金属加工から

「必要な周辺機器をグループ内でそろえられる」と大森執行役員

 津田駒工業は「TRI(津田駒ロボティックインテグレーション)」のブランドでSIer事業に乗り出した。17年に事業を始め、18年1月に本格参入を発表した。

 いずれは食品産業なども視野に入れるが、まず狙うのは金属加工分野だ。自動車業界ではロボットの活用がすでに広がっているため、自動車以外の金属加工分野の開拓を目指す。
 「自社で円テーブルやバイスなどの工作機械用の機器を手掛け、子会社の共和電機工業(金沢市、竹鼻達夫社長)では自動搬送装置を製造する。グループ全体で金属加工のロボットシステムに必要な周辺機器の多くをそろえられる」と大森充執行役員は話す。

20年に4億円目指す

津田駒工業が展示した金属加工用のロボットシステム

 昨年11月に東京で開かれた展示会では、工作機械への加工材料の付け替えだけでなく、ジグと呼ばれる加工補助具の交換や、加工材料の固定器具の操作までを1台のロボットでこなすシステムを展示した。
 周辺機器のそれぞれに動力を付けて制御する方法もあるが、同社のシステムでは人と同じようにロボットがボルトを締め、手動の固定器具を操作する。これにより、多くの機能にもかかわらずシンプルな構成を実現した。

 「10人ほどの小さなチームでSIer事業をしているので多くの案件はこなせないが、18年は売上高1億円を達成できた。20年までに4億円の売上高にするのが目標」と大森執行役員は話す。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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