[SIerを訪ねてvol.30]地元企業の自動化の「最後の砦」/アラインテック
全国各地のシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)を紹介する本連載。今回登場するのは、山口県岩国市に本社を構え、県内では自動化の最後の砦として幅広い自動化ニーズに応えるアラインテック(上田文雄社長)だ。「自動化に行き詰まった時に相談いただくので、難しい案件が多い」と上田社長。そうした課題をこなすことが実績につながり、ロボットメーカーからもユーザーからも頼られるように。これからもSIerとして一品一葉のシステム開発をしながら、今後はノウハウを昇華したパッケージ製品の開発や販売にも力を入れる。
ロボは自動化の手段の一つ
幅広い対応力に強み
扱う製品は、1mを超える金属部品から、電子部品、液体、粉体など幅広い。ロボットや自動化機器を用いてそれらのハンドリングなどの処理を実現することで、「さまざまな大きさや重さ、硬さのものを取り扱うノウハウを蓄積できた」と胸を張る。重さで言えば1g以下から1tを超える製品を扱う技術力を持ち、県内では大手企業から中小企業に至るまで、自動化に困った時の最後の砦として頼られる。また、国内各地の展示会に出展しているため、中部や関東からの引き合いも多い。 2020年に設立70周年を迎えた同社は、90年代前半にマツダの自動車工場でロボットのライン設備を手掛けたのをきっかけにSIer事業に参入した。90年代後半から2000年代にかけて液晶ガラス基板搬送ラインを数多く製作した実績から、クリーン環境のシステム構築が得意だ。