[SIerを訪ねてvol.2]3つの要素で新市場を開く【その1】 /バイナス
連載2回目は、愛知県稲沢市に本社を置くバイナス(渡辺亙<とおる>社長)を訪ねた。バイナスは①物づくり事業(ロボットFA事業)②人づくり事業(FA教育事業)――の2本柱で事業を展開する。【その1】では主に、システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)としての事業である物づくり事業の特徴を紹介する。バイナスのSIer事業の特徴は、自動車部品や電子部品、食品、薬品など、取引先の業種が多岐にわたること。ビジョンカメラと力覚センサー、独自性の高いハンドの3つの要素を生かしたロボットシステムを製作することがバイナスの得意技だ。
日本庭園としゃれた社屋
物づくりと人づくりの2本柱
バイナスは①物づくり事業(ロボットFA事業)②人づくり事業(FA教育事業)――の2本柱で事業を展開する。資本金は5000万円で、従業員数は50人。技術出版物の編集や翻訳などを手掛ける東証一部上場のCDSのグループ会社だ。 ①はいわゆるSIer事業で、ロボットを使用した各種システムの構築を担う。 ②は、主に大学や工業高校といった教育機関向けに、産業用ロボットやプログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC)と呼ばれる制御機器の実習装置など、ファクトリーオートメーション(工場の自動化、FA)に必要な技術の実習装置を販売する事業だ。 2017年12月期の売上高は12億2512万円で、その内訳はSIer事業が6割、教育事業が4割だ。グラフからも分かる通り、15年度を境に売上高と経常利益の両方とも右肩上がりで伸びている。