「手軽な自動化」を安く、ロボパッケージ発売/ユアサ商事
ユアサ商事は7月、工作機械と組み合わせて使う自動化システム「Robo Combo MⅠ(ロボコンボエムワン)」を発売した。「安価で、設置も手軽。慣れればセッティングに1分もかからない」と機械エンジニアリング本部市場開発部の曽我吏司課長補佐は言う。MⅠはファナックの小型切削加工機「ロボドリル」向けだが、旋盤用などシリーズ展開の準備も進める。
簡単設置ですぐに稼働
キャスターが付いた可動式で、使用する際は機械前面に固定する。専用の固定機構により精密に位置決めがされるため、取り付け後の調整などは必要ない。固定後は電源と制御の配線、エアコードをつなぎ、あとはワークに合わせたプログラムを呼び出せばすぐに稼働させられる。
コストダウンを徹底
「手軽な自動化」で十分な費用対効果を得るには、価格を抑える必要がある。 「工作機械向けのロボットシステムは1000万円以上するのが当たり前だが、コストダウンの工夫を積み重ね、価格を640万円に抑えた」と曽我課長補佐は話す。 例えばワークストッカーの設計だ。多段式のストッカーでは、使用する段の棚板を引き出し、決まった位置で固定する機構が必要になる。シリンダーなどを組み合わせれば構築できるが、動力機構を付けるとその分コストが上がる。そこで、動力を付けずにロボットハンドで引き出せる棚板や、左右のレールを手前に傾斜させることで、自重で固定と位置決めができる機構を考案した。