[ロボットが活躍する現場vol.14]協働使って夜間を無人で/酒井鋼管
業務用の椅子や机の、脚や骨組み部分の鋼材を加工する酒井鋼管(名古屋市港区、原裕矢社長)は、2019年12月に中国のロボットメーカーAUBO robotics(オーボロボティクス、以下オーボ)の協働ロボット「AUBO-i10(オーボi10)」を導入した。販売代理店の三機(名古屋市熱田区、木島正人社長)が酒井鋼管と打ち合わせを重ねながら、最適なシステムを提案。上部に付けたカメラで加工後の鋼材の中心を認識してつかみ、台に整列させる。日中は人がする作業を、夜間はオーボi10に置き換えて無人加工を目指す。
中心をどうつかむか
課題となったのは鋼材の中心をどうやって認識させるか。長さのある鋼材をきれいに整列させるには、ロボットに中心をつかませる必要があるからだ。 当初は鋼管を押して定位置を決める方法を考えた。しかしシステム構築を担当した三機は、オリジナルの画像センサー「LF-Sticker(スティッカー)」を活用した方法を提案した。装置上部に取り付けたカメラの画面を等間隔に分けて、鋼材の収まる枠を認識することで、鋼材の中心を見極める。例えば3つ枠に収まる鋼材なら、真ん中の枠部分が鋼材の中心という仕組みだ。機械から排出される鋼材の位置がずれても、ロボットが中心を認識して台へ並べる。