[注目製品PickUp!vol.24]拡張性、制振制御で差を付ける【後編】/セーラー万年筆
セーラー万年筆が製造、販売する「sigma(シグマ)5」は、取り出しロボットのハイエンドモデルだ。顧客から評価の高かった「RZ-Σ(シグマ)」、「RZ-ΣⅡ」「RZ-Σ Ⅲ」の流れをくむ製品で、信頼性の高い基本構造を受け継ぎながら、制御機能などを強化してきた。設定動作の変更を容易にする機能なども搭載し、「『技術のセーラー』が自信を持って提案する製品」とロボット機器事業部東京営業所の永瀬倫哉主任は自信を見せる。
半世紀を超えるロボット開発の結晶
受け継がれる信頼の基本構造
前編で紹介した、動作時の振動を抑制する高度な制振制御技術を初めて搭載したのは、2014年開発の「RZ-ΣⅢ」。同年に開催されたプラスチックの総合展「IPF Japan(国際プラスチックフェア)2014」で発表した。 アーム先端にダンベルを持った状態で、最初に数度動作して共振周波数を測定。その周波数に合わせて、その振動を打ち消すようにパラメーターを自動調整するデモを披露し、注目を集めた。 「RZ-ΣⅢは非常に完成度が高く、顧客からも好評だった。シグマ5は、これをベースに細かい部分をマイナーチェンジした製品」と永瀬主任は言う。