ロボットの内製化を提案! 4年ぶりにプライベート展示会開催/オリエンタルモーター
制御の知識がなくても扱える
オリエンタルモーター
モーションシステム事業部 技術部
近藤大生 リーダー
モーターなどを組み合わせてロボットアームを自作したとしても、ロボットとしてどう制御するのか。オリエンタルモーターはロボットコントローラー「MRC01」を開発することで、この課題を解決した。開発者の近藤大生リーダーにMRC01について話を聞いた。
――― ――― ――― ――― ―――
――MRC01とはどんなものですか?
MRC01は、機械設計の技術者など制御に関する専門知識がない人でも扱えるように開発したロボットコントローラーです。会場に展示したロボットは全てこのコントローラーで動かしています。初期設定では、自作したロボットアームについてガイダンスに従ってまずは軸構成パターンを選択し、関節と関節の間の距離などを入力すれば、自作のアームを産業用ロボットとして制御できるようになります。
――対応できるロボットのタイプは?
垂直多関節ロボット、スカラロボット、直交ロボット、パラレルリンクロボットなど各種ロボットに対応できます。また、オリムベクスタが販売する「OVRシリーズ」なら各種データはあらかじめ入力済みのため、製品を選べば各種データ入力が省略できます。
――動作のプログラミングはどのように?
指定した位置にアームを動かす「ポイント・ツー・ポイント制御」や、2点間を直線でつなぐ直線補間制御、アームを一旦持ち上げて別の地点で降ろすアーチモーション、パレタイジング、指定動作のループなど、基本的な動作パターンは「コマンド」として最初から入っています。そのコマンドを、ドロップ&ドラッグするだけでプログラムが作成できます。同じ画面でエンドエフェクターの操作も可能です。
――そう聞くと、難しくなさそうです。
ロボットの制御で使うことが多いプログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC)のラダー言語などの知識も不要で、直感的にプログラムを作成できます。シミュレーション機能もあり、作成したプログラムの動作や運転時間を3Dグラフィック上で確認できます。プログラミングソフトウエアは「MRC Studio(MRCスタジオ)」という名称で、その体験版はウェブサイトからダウンロードできますので、ぜひお試しいただければと思います。
――いつごろ開発した製品ですか?
発売は2022年1月ですが、機能強化のための開発は今でも続けています。例えば、ロボットとカメラを組み合わせて使うケースが増えていますが、ロボットとカメラの座標を合わせる作業を簡単に行う機能などは、発売後に追加したものです。ウェブを通して無料でアップデートできますので、発売当初にご購入いただいた方でも最新機能をお使いいただけます。内製なら現場にちょうどいいロボットが作れますので、ぜひ内製も選択肢の一つとしてご検討いただければと思います。
(構成・ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)